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ウクライナ議会 土地改革法案を可決 IMF融資に道

【モスクワ=石川陽平】ウクライナ最高会議(議会)は31日未明(日本時間同日午前)、農地の売買を可能にする土地改革法案を過半数の賛成で可決した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国家経済の危機が強まる中、国際通貨基金(IMF)の融資再開に向けて前進した。

農地売買の自由化は、IMFが拡大信用供与(EFF)と呼ぶ支援枠を利用した融資を再開する主要な条件としていた。農業大国のウクライナでは農地の市場開放に反発が強く、2001年の新土地法で農地の売却が凍結されていた。議会の審議も難航していたが、31日未明の採決で定数450のうち賛成259票でようやく可決した。

土地改革法案は近くゼレンスキー大統領の署名を経て発効する見通し。ウクライナの通信社ウニアンによると、土地改革法案は国内の反発に配慮して(1)法人は23年末まで農地を購入できない(2)国や自治体が所有する農地は売却を禁じる(3)外国人への農地開放の是非は国民投票で決定する――などの制限が付いた。

ウクライナ経済は危機が深刻化している。14年に始まった親ロシア派武装勢力との東部紛争に加え、新型コロナウイルスの感染拡大も悪影響を与えている。シュミハリ首相によると、20年の経済成長率は4.8%のマイナスに落ち込む見通し。国内総生産(GDP)の8割近い対外債務も抱え、IMFの支援再開が不可欠となっている。

ウクライナは15年、IMFとの間で4年間のEFFで合意したが、19年3月に期限が切れ、新たなEFF交渉は難航していた。19年12月には3年間で約55億ドル(約6000億円)の財政支援を受ける新たなEFFで暫定合意したが、土地改革法案の成立が条件になっていた。

ウクライナ議会は30日、IMFが支援再開のもう一つの条件としている銀行関連法案の審議も前進させた。16年に国有化された大手銀行プリバトバンクを巡り、元所有者の有力財閥トップらが資産回復の要求をできないようにする条項が盛り込まれている。

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