2月の建機出荷額15%減 海外低調、新型コロナ影響も

2020/3/31 17:19
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日本建設機械工業会(建機工)は3月31日、2月の建機出荷額(補給部品含む総額)が前年同月比15.7%減の2003億円だったと発表した。5カ月連続のマイナス。昨年秋の台風被害で支障が出ていた国内のサプライチェーン(供給網)が回復してきた一方で、新型コロナウイルスの感染拡大で需要が鈍った影響が出た。新型コロナの影響は3月以降に本格的になる可能性がある。

建機出荷は5カ月連続で前年同期を下回った

内需は前年同月比0.4%増の815億円で5カ月ぶりに増加した。2019年10月の台風19号で長野県を流れる千曲川が氾濫し、部品メーカーが被災。これにより調達に支障を来した建機メーカーの生産が滞っていたが、ようやく回復し「国内のレンタル向けの出荷が進んだ」(建機工)。

一方、外需は前年同月比24.1%減の1188億円で、7カ月連続で減少した。建設投資の低迷などからアジアや欧米などで全体的に需要が低調だった。石炭価格の下落に伴う鉱山機械需要の伸び悩みなども響いた。外需向けは内需同様に台風の影響で出荷が滞っていたが、「国内向けの供給が優先された可能性がある」(建機工)。

同統計は国内工場からの建機出荷額で、海外工場で生産される製品は含まない。ただ中国など海外工場からの出荷分に、新型コロナの感染拡大で需要が落ち込んだ影響は出ているという。コマツによれば中国市場の6トン以上の油圧ショベルの需要は前年同月比で67%減と大幅に減っている。

さらに、足元では中国以外の工場の停止が目立っている。コマツは国内工場は稼働しているものの、海外6工場で最大19日間操業停止する。対象は英国、ブラジルやイタリア、インドなど。現時点で部品調達に大きな支障は出ていないが、従業員の安全を考慮した。日立建機も4月14日までインドの工場の生産を止める。

建機工は20年度の需要見通しを前年度比3%減の2兆2294億円と予想する。2期連続でマイナスとなる見通しだ。ただ同予測は新型コロナの感染拡大の影響は織り込んでおらず、下振れする公算が大きい。

今後中国以外の欧米日などで新型コロナの影響はさらに深刻になってくる可能性がある。「経済の下振れで各国政府が公共投資に踏み切る可能が高いが、そうした効果もいつまで長続きするかわからない」(建機工)としており、需要の不透明さは増している。

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