コロナ終息後「景気は着実に回復」、ブラックロックCEO

金融最前線
2020/3/31 7:10
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【ニューヨーク=伴百江】世界最大の資産運用会社ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は2019年の年次報告書をこのほど公開し、「新型コロナウイルス終息後の経済は、政府と中央銀行の経済支援策が奏功して順調に回復する」との見方を示した。これまでの金融危機時には政府の対応の遅れが景気回復の足かせになったが、2兆ドル(約220兆円)の経済刺激策や金融市場への流動性供給という迅速な対応で、今回の危機を乗り切ると指摘した。

ブラックロックのフィンクCEO=ロイター

フィンク氏は年次報告書冒頭の投資家に宛てたメッセージで「金融市場で働いてきた44年間でこんな経験は初めてのこと」と新型コロナが生命や金融市場、企業に及ぼしている打撃について驚きを込めて語った。「景気や金融市場が好転するのがいつになるのかは誰にもわからない」としつつ、「景気は着実に回復すると信じている」と強調した。

その背景として、米連邦準備理事会(FRB)が金融市場への流動性供給で素早く対応したことや政府による2兆ドルの経済対策の迅速な投入が奏功するとみている。政府の対応が遅れて危機が深刻化した08年の金融危機の「教訓が生かされた」と指摘。同時に当時の危機は金融市場の構造的問題が根底にあったが、今回はそれがない点も政府の対策がこれまで以上に効果を発揮する理由と説明している。

運用資産が7兆ドル超と世界最大のブラックロックは今回の相場急落で、運用する上場投資信託(ETF)の一部が急激な資金流出に見舞われた。フィンク氏は「世界中の市場で働く当社社員の9割は在宅勤務になっている。顧客投資家と電話やテレビ会議で密に連絡をとり、市場の混乱を乗り切りたい」と強調した。

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