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緊急事態宣言発令なら知事に権限 自粛要請、強制力なし

官房長官「ぎりぎり持ちこたえ」

 記者会見する菅官房長官=30日午前、首相官邸

菅義偉官房長官は30日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を発令するかについて「ギリギリ持ちこたえている状況だ」と述べた。安倍晋三首相が宣言すれば、都道府県知事が法律に基づいて外出やイベント開催に関する自粛などの要請や指示を出せる。強制力を持たない措置が多い。

菅氏は記者会見で、26日に政府対策本部を設置したのを受け、全都道府県でも対策本部が立ち上がったと説明した。「今がまさに国内の急速な感染拡大を回避するために極めて重要な時期だ」と強調した。

緊急事態宣言は13日に成立した改正新型インフルエンザ対策特別措置法に規定している。「国民の生命や健康に著しく重大な被害を与えるおそれ」「全国的かつ急速なまん延により国民生活や経済に甚大な影響を及ぼすおそれ」などの要件を満たすと政府が判断すれば、首相が発令する。発令する場合は対象地域と適用期間も示し、対象地域の都道府県知事には外出自粛要請など様々な権限が付与される。

政府は28日に専門家による諮問委員会の意見を踏まえ、基本的対処方針を決めた。当面はこの方針に基づいて感染の拡大防止策を進める。その後、加藤勝信厚生労働相や特措法を担当する西村康稔経済財政・再生相による感染状況の分析に加え、諮問委が要件に該当すると判断すれば、宣言発令への手続きが整う。

外出自粛は既に複数の知事が住民に要請しているが、宣言が出れば法的根拠をもってできるようになる。首相が2月に要請した大規模イベントの自粛なども、発令後は都道府県知事が学校や映画館、百貨店などの施設に対し、法律に基づく使用制限を要請できる。

事業者が正当な理由なく応じない場合、要請よりも強い「指示」を出すこともできる。これらの要請や指示に罰則規定はない。野村総合研究所の木内登英氏は「罰則はなくても、法的根拠によって日本人の特性から現状より実効性がでる」とみる。

医薬品や食料品の売り渡し、土地の使用に関する項目には一定の強制力をもつ。都道府県知事は医薬品や食料品の生産・販売・輸送業者らに売り渡しを要請できる。正当な理由なく応じない場合は強制的な収用もできる。従わなければ30万円以下の罰金が科される。

政府は特措法以外でも感染の爆発的拡大を視野に入れた準備を進める。26日には感染症法の政令などの改正を閣議決定し、27日から施行した。

商業施設やビルなどで集団感染が確認され、まん延を防ぐために緊急の必要があると認められた場合に限り、都道府県知事が建物の封鎖や立ち入りを制限できるようにした。周辺の道路などを最長で72時間遮断できる。従わなかった場合は50万円以下の罰金が科される。厚労省は「都市封鎖を想定したものではなく、より小さい区間で感染を封じ込めるイメージだ」と説明する。

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