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マスターズは11月? 日程調整に頭抱えるゴルフ界
ゴルフジャーナリスト ジム・マッケイブ

2020/4/1 3:00
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本来なら来週9日から、オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)で男子ゴルフのマスターズ・トーナメントが始まる予定だった。大リーグが開幕し、バスケットボールの全米大学選手権(NCAAトーナメント)も佳境を迎える時期であり、人によってはそれぞれに春の訪れを感じていたに違いない。

昨年はウッズの優勝で盛り上がったマスターズも3月中旬、延期を決めた=ロイター

昨年はウッズの優勝で盛り上がったマスターズも3月中旬、延期を決めた=ロイター

楽観論を吹っ飛ばしたバスケ選手感染

しかし、3月11日に米プロバスケットボールNBAの選手が新型コロナウイルスに感染していることが発覚すると、2日後にマスターズ・トーナメントの延期が決まった。12日には、大リーグ機構もオープン戦の即時中断と開幕戦の延期を決断し、NCAAバスケも中止に。たった一人の選手の感染が、米スポーツ界の楽観論を一瞬で変えてしまった。

連鎖はその後も続き、世界中で多くのスポーツイベントが中止、または延期となる中、米PGAツアーも3月29日の時点で、第5のメジャーとも呼ばれるプレイヤーズ選手権を含め8大会が中止に追い込まれた。四大大会もマスターズ・トーナメントに続いて、5月に開催予定だった全米プロ選手権の延期も決まり、6月の全米オープンと7月の全英オープンも、それを避けられそうにない。

先日、東京五輪の延期が決まり、3月30日に新たな開催日程が2021年7月23日~8月8日に決まったものの、今や世界中のスポーツイベントが、見えない敵に翻弄されている。

大学バスケはハーフタイムに会場を消毒するなどの対策もとっていたが…=USA TODAY

大学バスケはハーフタイムに会場を消毒するなどの対策もとっていたが…=USA TODAY

現在の状況がいつ収束するかわからないものの、すでに延期を決めたマスターズ・トーナメントと全米プロ選手権は、早くも日程調整に入っている。そこには遅かれ早かれ、全米オープンと全英オープンが加わることになるだろう。

ややこしいのは4大会とも主催団体が異なること。マスターズ・トーナメントはオーガスタ・ナショナルGCであり、全米プロ選手権は米PGA。全米オープンは全米ゴルフ協会、全英オープンはR&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・クラブ)だ。

さらに、各団体の後ろには、スポンサーやテレビ局がいる。それぞれの利害関係をどう交通整理するのか。シーズン再開のタイミング次第では、8月中旬に始まるプレーオフ(フェデックスカップ)や9月に予定されているライダー・カップ(2年に1度開催される米国と欧州との団体対抗戦)にも影響を及ぼしかねないだけに、個々の希望を平等にかなえるのは、難作業となる。

全米プロも延期に。写真は昨年優勝者のケプカ(米国)=USA TODAY

全米プロも延期に。写真は昨年優勝者のケプカ(米国)=USA TODAY

全米オープンと全英オープンの発表待ちではあるものの、すでに流れているのは、全米プロ選手権を五輪の男子ゴルフが予定されていた7月30日~8月2日に開催する案。8月中旬から下旬にかけて行われるフェデックスカップ3試合は予定通り。その後、9、10月に全米オープンと全英オープンを行う。全英オープンの場合、天候と日照時間の関係で、9月中にできなければ中止を余儀なくされるため、まずは全英オープンが優先。その後で全米オープンという順番のよう。

ZOZOチャンピオンシップにも影響?

そうなると9月25日からウィスコンシン州で行われる予定のライダー・カップは来年に延期される見込み。当然、来年の秋に予定されていたプレジデンツカップ(2年に1度開催される米国選抜と世界選抜の団体対抗戦)も再来年に延期となる。

マスターズ・トーナメントは10月か11月ということになるが、オーガスタ・ナショナルGCがあるジョージア州オーガスタは、11月でも比較的暖かく、1年のうちでもっとも降水量が少ないため、十分に対応可能だという。

ただ、ここまでずれ込むと、昨年から始まったZOZOチャンピオンシップなど、例年、アジアで開催される秋の各大会にも影響が及びかねない。日程がかぶらないように調整できたとしても、トッププロは長距離遠征を回避するだろう。

オーガスタのある米南部ジョージア州は温暖な気候で、11月は雨も少ない=ロイター

オーガスタのある米南部ジョージア州は温暖な気候で、11月は雨も少ない=ロイター

あちらを立てればこちらが立たず。こうなるともう、ゴルフ界全体を盛り上げるにはどうしたらいいかという大局的見地に立って、一つ一つの日程を調整していくしかない。そうすれば、何を優先すべきかは、おのずと見えてくるのではないか。

もっとも、収束にさらに時間がかかれば、想定される変更案もすべて白紙となる。ゴルフは基本的に個人競技だが、そんな最悪のケースにも備え、世界中のゴルフ団体がチームとして結束し、対処することが求められそうだ。

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