北朝鮮がミサイル発射 3月4度目、日本のEEZ外

北朝鮮
2020/3/29 20:00
保存
共有
印刷
その他

北朝鮮が21日に発射したミサイル=朝鮮中央通信

北朝鮮が21日に発射したミサイル=朝鮮中央通信

【ソウル=恩地洋介】韓国軍合同参謀本部は29日、北朝鮮が同日午前6時10分ごろ、東部の元山(ウォンサン)付近から短距離弾道ミサイルと推定される2発の飛翔(ひしょう)体を日本海に向けて発射したと発表した。北朝鮮のミサイル発射は3月に入って4回目。米欧が新型コロナウイルスへの対応に追われるなか、ミサイル開発を進めているとの見方がある。

韓国軍によると飛距離は約230キロメートル、高度は約30キロメートルだった。日本の防衛省によると飛翔体は日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。韓国軍関係者によると、2発の発射間隔は約20秒だった。21日のミサイル発射時に捕捉された変則的な軌道は確認されなかった。政府は29日、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議した。

安倍晋三首相は(1)情報収集・分析と国民への迅速な情報提供(2)航空機や船舶の安全確認(3)不測の事態に備え万全の態勢をとること――の3点を指示した。政府はその後、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合を開き、情報分析や対応を協議した。自民党も党本部で北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部の会合を開いた。二階俊博幹事長は「政府は国民が理解納得できるように説明すべきだ」と語った。

防衛省は発射された短距離弾道ミサイルは北朝鮮がこれまで保有する弾道ミサイルより低い高度を飛行したと分析した。2019年12月から20年2月までの発射回数はゼロだった。今月に入ってからの4回の発射は全て、探知や迎撃が難しいとされる低高度の短距離弾道ミサイルだった。

河野太郎防衛相は防衛省で記者団に「かなり多いペースで国際社会に挑戦している。意図をしっかり分析したい」と述べた。韓国軍は「新型コロナで世界が苦境にある中での軍事的行動は不適切だ」として即時中止を求めた。

北朝鮮の相次ぐミサイル発射には新型コロナの感染拡大が影響しているとの見方もある。北朝鮮内で感染者が多く発生したため、体制の引き締めを図っているとの分析だ。河野氏は「新型コロナの感染が(発射に)何らか関係しているのではないかと見ている。情報をしっかり分析したい」と強調した。

北朝鮮の弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会の決議違反になる。ただ、米欧諸国は新型コロナの対応に追われており、国際社会がミサイル開発の中止を求める動きは以前ほど活発ではない。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]