児童に「密着禁止」徹底できる? 休校解除へ課題山積

2020/3/28 17:00 (2020/3/28 21:48更新)
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休校中に希望者に開放された学校の教室で自習する子どもたち(茨城県つくば市、18日)

休校中に希望者に開放された学校の教室で自習する子どもたち(茨城県つくば市、18日)

新型コロナウイルスへの感染拡大を防ぐため休みになっていた小中高校などが、4月の新学期とともに全国各地で再開される。各校は手洗いの励行などに努める考えだが、子どもへの感染防止行動の徹底や学習の遅れの回復など課題は山積する。東京都内など爆発的な感染拡大(オーバーシュート)の懸念が強まる地域では予定通りの再開を危ぶむ声も上がる。

「本当に学校を再開できるだろうか」。都内のある区立小学校の校長が不安を口にする。

都内では28日までに360人の感染が確認され、都道府県で最多になっている。26日には神奈川、千葉、埼玉、山梨の4県とともに不要不急の外出の自粛などを住民に要請。都立学校の再開に向けた指針も同日公表し、学年ごとに登校日を分ける分散登校や時差通学を実施すると発表した。

この区立小がある区も都の指針に従って学校を再開するが、校長は「(状況が悪化すれば)再開してもすぐ休校になりかねない」と危惧する。安倍晋三首相は28日の記者会見で「次の専門家会議の判断で変わり得る」と述べ、再度の休校要請に含みを持たせた。

文部科学省は原則、新学期から全小中高校などを再開する方針を決め、注意点をまとめた指針を公表している。しかし、感染者が地域でどの程度出たら休校措置を延長するかといった具体的な目安は示されず、判断は自治体任せになっている。

再開できても課題は多い。文科省は校内でも休み時間ごとの手洗いやうがい、教室の換気、マスクの着用徹底を指示。教室内の席はできるだけ離すことなどを求めている。

埼玉県和光市の40代の教員は「理科室は4人で向き合って座るし、音楽では歌を歌う。子どもは指導してもマスクを外すだろうし、友達同士はくっつく」と対策の難しさに頭を悩ませる。

4月は新学習指導要領が全面実施され、児童同士の対話を重視するアクティブラーニングや英語の教科化、プログラミング教育の必修化も始まる。教員の異動もあり新人教員も着任する。都内小学校の60代教員は「ただでさえ課題山積の時期にこれだけたくさんの対応を追加されると、仕方ないとはいえ大変厳しい」と漏らした。

学習の遅れも取り戻す必要がある。兵庫県明石市は市立小中学校の夏休みを20年度は3日間短縮する。市担当者は「19年度に学ぶ内容の定着に時間を十分さけなかった。苦肉の策だ」と明かす。

各地で4月6日や7日ごろに予定されている始業式や入学式も異例の態勢になりそうだ。茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校は、始業式について児童生徒を教室に待機させ、校内放送で校長の訓示などを流すことにした。入学式も感染が気になる場合は新入生でも出席しなくてよいと決め、欠席扱いにもしないと周知している。

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