夜9時に響く連帯の拍手、医療関係者に感謝、新型コロナが広がる欧州で

2020/3/28 9:07
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【ジュネーブ=細川倫太郎】感謝の気持ちを届けたい――。欧州で新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、医療現場で奮闘する人を応援する輪が広がっている。バルコニーから拍手を送ったり、無料で宿泊場所を提供したり。人々の視線の先にあるのは、皆で一丸となって未知のウイルスとの闘いに勝利するという希望だ。

バルコニーでギターを演奏する男性(ミラノ)=ロイター

スイス・ジュネーブ。午後9時になると、街中で一斉に拍手や口笛が鳴り響く。この数週間、すっかりおなじみになった光景だ。毎日、拍手を送る女性は「医師や看護師らすべての人に感謝の気持ちと支援を届けたい」と話す。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長もツイッターに動画を投稿し、「素晴らしい連帯だ」と称賛した。

感染者が急増しているイタリア北部の病院では、休む暇もなく対応に追われている。ミラノやローマでは人々がバルコニーで楽器を演奏したり、国歌を歌ったりしてエールを送る。その映像はSNS(交流サイト)で拡散され、周辺国にも広がっている。フランスでは、アパートの窓からオペラ歌手が歌う姿も。

「今こそ団結を示す時だ」。英国のプロサッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドで活躍したガリー・ネビル氏は共同保有するホテルを医療関係者に無料提供することを決めた。長時間労働で帰宅するのが大変だったり、通勤時間が長かったりする人に使ってもらう。新型コロナによる世界の死者は2万人を突破した。暗いムードが深まるのとは対照的に、人々の支え合いの絆は強まっている。

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