欧州中銀、銀行に配当中止を要請 新型コロナで

2020/3/28 4:02
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【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)は27日、ユーロ圏の銀行に対して少なくとも2020年10月までは配当を実施しないように求めた。自社株買いも中止を要請した。新型コロナウイルスの感染拡大で経済の急激な縮小は避けられない情勢で、今後は不良債権の増加も見込まれる。株主への還元ではなく、損失への備えや家計・企業への支援継続を優先させる狙いがある。

ECBは銀行に配当中止を求めた=ロイター

配当の中止は19~20年分が対象で、少なくとも20年10月1日までとしている。19年分ですでに支払った分に遡及して適用することはないが、今後開かれる株主総会では、今回の要請を元に配当についての提案に修正するように求めている。

ECBの異例の措置の背景には、新型コロナの感染拡大に歯止めが掛からず、経済の先行き不透明感が強まっていることがある。08年のリーマン・ショックでは金融機関を公的資金で救済したことが強い批判を招いた。今回の危機は金融機関が原因ではないものの、銀行と株主に一定の負担を求めることが必要と判断したもようだ。

ECBは12日にも、銀行が融資を維持しやすくするため、金融機関が資本要件の一部を一時的に満たさないことを容認する措置を決めている。企業の資金繰り対策を急ぐ各国の財政政策、大量の流動性供給を続けるECBの金融政策とあわせ、金融監督の面でも景気の底割れ回避に努める。

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