【ニューヨーク=中山修志】トヨタ自動車は27日、米国で医療用の簡易フェースガードの生産と人工呼吸器のメーカーの増産支援を始めると発表した。自社のサプライチェーン(供給網)や生産技術を提供して新型コロナウイルス対策に必要な医療機器の生産に役立てる。
フェースガードは米国の工場の3Dプリンターを利用して来週から生産を開始し、テキサス州やインディアナ州、ケンタッキー州などの病院に配布する。人工呼吸器のメーカー2社と連携して部品供給や物流の支援を手掛けるほか、専用の窓口を設けて他の医療機器メーカーの協力要請にも応じる。
全米で不足しているマスクの生産準備も進めており、生産に必要なフィルターの供給先を探しているという。ドライブスルー式のコロナウイルス検査の体制整備に向けて、トヨタ生産方式に基づいた設備のアドバイスや患者とのコミュニケーションの支援も行う。
米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターは人工呼吸器のメーカーに部品や素材を供給して増産支援に乗り出したが、トランプ米大統領は27日、「人工呼吸器の生産を急げ」とツイッターで要求した。
トランプ氏は自動車の工場で人工呼吸器を量産することを求めているとみられるが、構造が単純なマスクやフェースガードと異なり、人工呼吸器を自動車工場で製造することは難しい。GMはインディアナ州の電子部品の工場で人工呼吸器の組み立てが可能か検討しているという。
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