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業績ニュース

日本企業、格下げ相次ぐ 新型コロナで収益性低下

2020/3/27 20:30
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日本企業の格下げが相次いでいる。主な格付け会社は3月に入り日産自動車トヨタ自動車住友化学エイチ・アイ・エスなど合わせて10社を引き下げた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて企業は事業機会を失い、業績の下方修正が相次いでいる。企業の信用力低下は今後も広がり、社債発行の条件悪化など資金調達に影響しそうだ。

「新型コロナの急速な広がり、世界経済悪化、原油安などで多くのセクター、地域でクレジットが打撃を受ける。影響は未知数だ」。26日、ムーディーズ・ジャパンは日産自動車、ホンダ、トヨタ自動車、ヤマハ発動機の4社の発行体格付けを一斉に引き下げた。

トヨタは「A1(シングルAプラスに相当)」に1段階、日産は「Baa3(トリプルBマイナスに相当)」に2段階引き下げた。自動車産業は世界的に工場稼働が止まっている。消費減少の影響を受けやすく、さらなる格下げ方向で見直し対象とした。

米格付け大手のS&Pグローバル・レーティングも同日、トヨタ、日産の格付けを引き下げ方向の「クレジット・ウオッチ」にした。日産は19年12月に長期格付けを「トリプルBプラス」に1段階引き下げたばかりだ。

ムーディーズは住友化学の格付けを弱い収益力と財務を理由に「Baa3」に引き下げ、見通しを「ネガティブ」とした。「新型コロナの感染拡大で情報電子化学事業は短期的な見通しが不透明だ」という。

日本格付研究所(JCR)はエイチ・アイ・エスを買収による財務悪化を理由に「トリプルBプラス」に引き下げた。格付け見通しは「安定的」だが、「感染拡大の影響は不透明な点が多く状況を確認する」とした。格付投資情報センター(R&I)は青山商事を「シングルAマイナス」に下げた。事業環境が悪化しているためだ。

株式や債券など金融市場の混乱は、借り入れを増やしてきた企業の信用にも影を落とす。

ムーディーズ・ジャパンは25日、ソフトバンクグループ(SBG)の発行体格付けを「Ba3(ダブルBマイナスに相当)」に2段階引き下げ、さらに格下げ方向で見直すと発表した。するとSBGは格下げを不服として、同日、ムーディーズに依頼していた格付けの取り下げを発表。SBGが保有資産を売却する影響などについて、意見が対立した。

SBGは格下げが投資家に誤解を生じさせ市場が混乱するのを避けるため、とする。社債市場での金利上昇などへの警戒もあったとみられる。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の上田祐介チーフ・クレジットアナリストは「個人消費の減退が影響するレストランやホテルなどのサービス業や、設備投資の減少で製鉄などの素材メーカーに格下げが広がりそうだ」とみる。

27日にS&Pは丸紅の長期格付けの中期的な見通しを示すアウトルックを「ポジティブ」から「安定的」に引き下げたと発表した。世界的に経済活動が停滞するなかで、金融市場の動揺が収まるには時間がかかるとの見方は根強い。格下げラッシュはしばらく続く可能性が高い。

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