高松塚古墳壁画、12年がかりの修復が終了

関西
奈良
2020/3/26 17:00
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文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(西壁女子群像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(西壁女子群像、2019年12月撮影、文化庁提供)

高松塚古墳の西壁女子群像。(左から)発見された1972年(高松塚壁画館提供)、カビなどによる劣化が進んだ2006年(奈良文化財研究所提供)、修復がほぼ終わった19年12月(文化庁提供)=共同

高松塚古墳の西壁女子群像。(左から)発見された1972年(高松塚壁画館提供)、カビなどによる劣化が進んだ2006年(奈良文化財研究所提供)、修復がほぼ終わった19年12月(文化庁提供)=共同

文化庁は26日、奈良県明日香村で行っていた高松塚古墳壁画(7世紀末~8世紀初め、国宝)の修復作業が終わったと発表した。カビなどによる汚れを除去し、下地のしっくいを補強した。作業は当初10年がかりと見積もられたが、2年延びて約12年に及んだ。

国は今後、古墳近くに保存展示の新施設を建てる計画。県や村はキトラ古墳(同)など周辺の遺跡と共に、世界文化遺産への登録を目指す。

壁画は「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像をはじめ四神像や星宿図など。1972年に発見され、国が非公開で管理したが微生物などによる劣化が止められず、2007年に石室を掘り出して壁石ごと搬出。古墳近くの仮設施設で修復していた。

顕微鏡を用いて酵素や紫外線で汚れを取り除く緻密な作業が続いた。修復作業関連費は12年間で27億円。修復施設は年4回、1週間ずつ公開しており、今後も継続する。

同庁の宇田川滋正・古墳壁画対策調査官は「修復技術を開発しつつ安全性を確かめながら応用したため見込みより時間がかかったが、修復前より非常にきれいになった」と説明。「十分な対応ができなかったことが石室解体につながった。これ以上劣化させないよう、気を引き締めて維持管理したい」と語った。

壁画保存を巡っては、同庁が劣化の状況や作業中に起こした破損事故を公表せず厳しく批判された。解体した石室は壁画修復後に墳丘に戻す方針だったが、技術的に困難なため事実上断念した。

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(西壁青龍像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(西壁青龍像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(東壁女子群像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(東壁女子群像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(北壁玄武像、2019年12月撮影、文化庁提供)

文化庁が公開した高松塚古墳壁画の最新画像(北壁玄武像、2019年12月撮影、文化庁提供)

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