米民主候補選び、大詰めで「空白」 予備選相次ぐ延期
選挙戦はデジタルに移行

米大統領選
2020/3/26 17:30
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【ワシントン=永沢毅】11月の米大統領選に向けた民主党の候補選びが新型コロナウイルスの感染拡大で膠着状態に陥った。感染封じ込めの一環で各州が予備選の延期に踏み切り、少なくとも3週間にわたって選挙戦に空白が生じる見通しとなった。候補者のバイデン前副大統領らはデジタル空間での選挙戦に移行したが、決着が遅れればトランプ大統領を利する懸念もある。

候補者らの選挙戦はデジタル空間に移行している(テレビ会議システムを使った記者会見でのバイデン前副大統領)=AP

バイデン氏は25日夜、デジタル円卓会議と称してオンラインによる若者との対話集会を初めて開いた。「皆さんは夢を奪われたかのように不安を感じているだろう」。全米の多くの都市で外出禁止などの行動制限がかかる現状を踏まえてこう語りかけ、ヘルスケアやLGBT(性的少数者)などの質問に約1時間にわたって答えた。

バイデン氏と一騎打ちを演じるサンダース上院議員も24日、医療専門家を交えたデジタル対話を開き、新型コロナ対策を巡って意見を交わした。全米で10人超の集会を避ける必要があり、多くの有権者が集まる選挙集会は開けない。選挙活動はデジタル空間に移ったのはこのためだ。

新型コロナの影響で、予備選は3月17日の南部フロリダなど3州を最後に開かれていない。3週間も空白が生じるのは異例の事態だ。4月4日に予定されていたハワイ、アラスカなど3州の予備選は投票所での直接投票が見送られ、郵送の投票のみを受け付ける方式に変更となった。

同7日の中西部ウィスコンシン州は現時点で予定に変更はないが、有権者の密集を避けるため期日前投票を奨励している。これ以外にも10州・地域が予備選を延期しており、4月末に予備選がある東部ニューヨーク州も延期観測が浮上する。

バイデン氏は獲得代議員数でサンダース氏を大きく引き離し、優勢を固めている。ただ、予備選の空白が長引けば、劣勢にあるサンダース氏の撤退がずれ込む公算が大きい。それは本選への挙党体制の構築が遅れることを意味する。「4月に討論会があれば、参加するつもりだ」。同氏の陣営はこう表明しており、選挙戦を継続する構えを崩していない。

11月3日の本選の日程を延期するとの見方は今のところほぼない。連邦議会で上下両院の議決があれば日程を変えられるが、下院で野党の民主党が過半数を占める中では困難なためだ。バイデン氏も「日程を変更すべきではない」と主張する。

本選での投票の安全性を確保するため、全米で有権者に郵送による投票を認めるよう求める声も出始めた。新型コロナに感染しやすい65歳以上の有権者は全体の23%を占める。与野党がまとめた新型コロナ対策の景気刺激策にも、連邦政府が各州の郵送投票の体制整備などを支援するため4億ドル(約440億円)の基金が盛り込まれている。

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