神奈川・千葉・埼玉・山梨も外出自粛を 東京都が要請へ

新型コロナウイルスの感染が東京都内で急拡大していることを受け、都は26日、隣接する神奈川、千葉、埼玉、山梨の4県でも住民に不要不急の外出の自粛を求めるよう協力を呼びかける。都の小池百合子知事は4県の知事と同日夜、テレビ会議を開き、各県から都内への移動自粛も要請する。4県は都と歩調を合わせる方針とみられる。
小池氏は26日、都庁内で記者団に「都民へお願いした外出自粛は首都圏の皆さんへのお願いと同様」と話した。
神奈川県の黒岩祐治知事は26日、県民に対して不要不急の外出を控えるよう求める緊急メッセージを発表した。要請の期間は4月24日までとし、特に今週末の外出自粛を強く訴えた。
千葉県の森田健作知事、山梨県の長崎幸太郎知事、栃木県の福田富一知事はそれぞれ、週末に都内や東京方面への不要不急の外出を控えるよう県民に呼びかけた。
2015年の国勢調査によると、東京都内を通勤や通学のために訪れている人は1日あたり約290万人。うち神奈川県が約106万人、埼玉県が約93万人、千葉県が約71万人で、この3県で93.6%を占めている。都内では新型コロナの感染者が急速に増えており、小池氏は都内への人の流入を抑える必要があると判断した。
都内では23日から3日連続で1日あたりの感染者数の過去最多を更新。25日には新たに41人の感染が確認されて、都内での感染者は210人になった。
25日に開いた緊急の記者会見で小池氏は「感染爆発の重大局面」と表現した。週末の外出自粛だけでなく、平日もできるだけ在宅勤務し、夜間の外出は控えるよう呼びかけた。外出自粛要請の対象期間は4月12日まで。
都内の「都市封鎖(ロックダウン)」について小池氏は今すぐに実施する状況ではないとしつつ「有識者の助言を踏まえて社会的な活動を考えながら、政治的な判断も必要になってくる」と説明した。
都は医療体制の整備として重症の患者の病床数を最大700床、中等症の患者の病床数を最大3300床まで確保する考えを示している。国が緊急経済対策を策定する方針を踏まえ、都は緊急対策の第4弾を4月中に公表する予定。

新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
-
【よく読まれている記事】
- 新型コロナウイルスは体内にいつまで残るのか
- 「コロナに決してかからない人」はいるのか?