ローカル5G利用の地上放送同時配信、TBSなど実証実験

モバイル・5G
BP速報
2020/3/26 11:31
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実験の概要(発表資料から)

実験の概要(発表資料から)

日経クロステック

TBSテレビは2020年3月25日、NECおよびインターネットイニシアティブ(IIJ)らと共同で、次世代通信規格5Gを特定地域内で使う「ローカル5G」を活用した災害時の地上放送同時配信の実証実験に日本で初めて成功したと発表した。災害による停電が発生して据え置き型テレビが使えない場合でも、避難所などでスマホなどを通して緊急特番を配信して、避難者に視聴してもらうことが可能になることを実証した。ローカル5Gを活用することで、「輻輳(ふくそう)なしに地域に特化した情報提供が可能」になるという。

実証実験では、地上デジタル放送の電波をローカル5Gの基地局近くで受信した。受信したTBSテレビの放送番組は同時配信用の形式に変換し、NECが実験免許を取得して用意したローカル5Gラボ内に設置したMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)サーバーから同時配信した。

さらには、MECサーバーを用いてCMの流れているコーナーにおいて、当該地域に特化した災害情報にリアルタイムで差し替えて配信することに日本で初めて成功した。

地域や人に合わせてコンテンツを差し替えられる(発表資料から)

地域や人に合わせてコンテンツを差し替えられる(発表資料から)

今回の実験のネットワーク構成では、災害時にインターネットが輻輳している場合でも、影響を受けずに放送番組をネット配信で届けられる。例えば自治体が設置したローカル5Gに、今回のシステムを連携することで、災害時には自営による素早い情報収集手段を避難民に提供できることになる。

加えて今回の実証実験では、MECサーバーにCM動画をキャッシュして、地上波テレビ番組の本編にユーザーに適したCMを差し込んで配信することにも成功した。

MECにおいて動画配信機能の中核となる配信サーバーおよびキャッシュサーバーはIIJが提供した。NECは、5Gによる同時配信に向けたネットワーク構成を立案するとともに、地上放送の番組を符号化する同時配信用エンコーダー装置を提供した。

TBSテレビは、今回の技術についてローカル5Gだけでなく、通信事業者による全国5Gシステムにも応用が可能と位置づけており、全国規模の同時配信にも活用できると期待する。

(日経クロステック/日経ニューメディア 田中正晴)

[日経クロステック 2020年3月25日掲載]

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