重要企業の買収防止を EU、加盟国に審査強化要請

新型コロナ
ヨーロッパ
2020/3/26 5:34
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【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は25日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、加盟国に外国投資の管理を強化するよう促すガイドラインを公表した。株価が乱高下するなか、医薬品や保健衛生、インフラといった重要分野の企業が外国の投資家によって買収されるのを防ぐ狙いだ。

EU内では、市場環境が不安定になったことで、ヘッジファンドなどが割安になった欧州企業を買収するのではないかとの警戒感が強まっている。ガイドラインは、中小企業を含め、医薬品などの重要分野で、加盟国に強く警戒しながら外国投資の審査をするよう要請した。「EU市民の健康を保護する能力に悪影響を与えないことが必要だ」とも主張した。

EUによると、現在の法令のもとで、加盟国は買収を認めないだけでなく、仮に認めても医薬品などを国内に一定量、供給するよう指示することができるという。フォンデアライエン欧州委員長は声明で「EUは外国投資に今も将来もオープンだが、それは無条件ではない」と訴え、加盟国に対応強化を求めた。

3月半ばには、トランプ米政権が新型コロナのワクチン開発を進めているドイツの新興企業キュアバクに接近していると報道された。多額の資金をちらつかせて研究者を米国に誘ったり、開発したワクチンを米国だけに独占的に供給させようとしたりしたという。これにドイツは反発。欧州委も最大8000万ユーロ(約96億7000万円)を支援すると発表し、域内企業を保護しようとする動きが強まっている。

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