ロシア、改憲法案の投票延期 新型コロナ拡大を警戒

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ヨーロッパ
2020/3/26 0:48
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【モスクワ=小川知世】ロシアのプーチン大統領は25日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、4月22日に予定していた憲法改正法案の是非を問う全国投票を延期すると発表した。生活支援策などの経済対策や、4月5日までの1週間を有給休暇とする措置も明らかにした。ロシアでも感染者数が650人に達し、政権は今後の急激な感染拡大と経済の悪化に警戒を強めている。

プーチン大統領はテレビ演説で4月に予定した改憲法案の是非を問う全国投票の延期を表明した(25日、モスクワ)=AP

25日、国営テレビで流した国民への呼びかけで発表した。プーチン氏は「国民の健康、生命、安全が絶対的な優先事項だ」と述べ、投票延期を表明した。新たな投票日は今後の状況や医師らの意見を踏まえて決める。

一斉休暇は3月28日から4月5日までで、薬局、銀行など生活に必要な店や機関は除く。「欧米の多くの国で起きていることがロシアの近い将来に起こる可能性がある」と述べ、国民に自宅での待機を呼びかけた。

演説では生活支援策に重点を置いた。幼い子どもがいる家庭への特別手当の支給や、失業手当の引き上げ、収入が急減した債務者のローン返済や中小企業の納税を延期する措置などを並べた。景気悪化への懸念が強まるなか、世界的な危機への対策を打ち出し、国民の支持を得る狙いもあるとみられる。

一方で財源確保につなげる増税策も示した。一定額を超える預金や有価証券の利子に課税する。ロシアから外国に利子、配当などを持ち出す場合の税率も引き上げる。これに伴い、外国との租税条約を見直し、合意できない場合は条約からの脱退も検討するとした。

ロシアでは5月9日に第2次世界大戦の戦勝75年を記念した式典を予定する。演説では触れなかったが、外国首脳を招待していた式典開催にも影響する可能性がある。タス通信によると、ペスコフ大統領報道官は25日、中止の可能性も含めて議論されると説明した。

ロシア国内の感染者数は25日時点で658人。モスクワを中心に感染者数が急増しており、これまでに外国人の入国制限や高齢者の外出自粛などの対策を講じていた。

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