物価上昇、「勢い損なわれる」 日銀3月前倒し会合

2020/3/25 19:21
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日銀は25日、16日に前倒しで開いた金融政策決定会合の発言内容をまとめた「主な意見」を公表した。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で経済が急速に悪化することを懸念する声が相次いだ。2%の物価安定目標に向けた「モメンタム(勢い)が損なわれるおそれは高まっている」との指摘も複数上がった。

日銀は16日、新型コロナ対応の追加緩和を決めた(記者会見する黒田東彦総裁)

この会合で導入を決めた企業の資金繰りを支える特別なオペ(公開市場操作)については「取引先の支援に積極的な金融機関の後押しや企業経営者の不安軽減につながる」との意見が出た。金融政策の役割の一つに「金融市場の安定確保で市場や国民に安心感を与えること」を挙げる声もあり、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の年間購入目標額を倍増する追加緩和の決断につながった。

景気の先行きについては「短期的に大きく落ち込んだ後、事態の収束につれて回復するというのが標準的な姿」との意見があった。一方、「日本経済は新型感染症の影響が生じる前から弱めの動きがみられ、海外経済が回復した後も低迷が続く懸念がある」との見方もあり、日銀内でも見解は定まっていない様子がうかがえる。

「今回のショックで現預金の積み上げが望ましいという企業心理がさらに強化される可能性もある」との意見も出た。企業が設備投資など前向きな投資に慎重になり、景気や物価の持ち直しが鈍ることへの警戒感もにじんだ。

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