山形の百貨店「大沼」、土地・建物を競売へ 山形銀

山形銀行は25日、経営破綻した百貨店、大沼の土地・建物について山形地裁から競売開始決定を受けたと発表した。物件は大沼のスポンサーになった市内の不動産関連の実業家が所有している。ただ、同行が根抵当権を設定しており、競売が成立すると落札者が新たな所有者になる。
中心市街地の中核物件であることから、「透明性の高い対応が必要」(山形銀)として競売にかける。落札者の決定までには半年程度かかる見通し。銀行が個別の競売事例を公表するのは異例だが、山形銀は「中心市街地のにぎわい創出に資する事業者の取得を期待する」としている。
対象物件は山形本店の土地・建物と山形県新庄市のギフトショップの建物。実業家は1月に大沼が経営破綻した後、山形本店の一部フロアの再開を模索。根抵当権を持つ山形銀に協議を求めていたが、山形銀は応じていなかった。