最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 22,431.14 -142.52
日経平均先物(円)
大取,20/09月 ※
22,420 -170

[PR]

業績ニュース

近ツーなどKNTCTが最終赤字、20年3月期 新型コロナで旅行業不振

2020/3/24 20:30
保存
共有
印刷
その他

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が旅行業界を直撃している。近畿日本ツーリストとクラブツーリズムを傘下に抱えるKNT-CTホールディングス(HD)は24日、2020年3月期の連結最終損益が98億円の赤字(前期は12億円の黒字)になる見通しと発表した。従来予想(56%増の20億円)から118億円下振れし、3期ぶりの赤字となる。エイチ・アイ・エス(HIS)も上場来初の赤字転落を公表済みで旅行会社の業績悪化に歯止めがかからない。

東京マラソンの規模縮小も収益を圧迫した

同日、親会社の近鉄グループホールディングス(GHD)もKNT-CTHDの業績悪化などを受け、今期の連結純利益を前期比58%減の150億円に下方修正した。従来予想(微増の360億円)から一転、減益になる。売上高は3%減の1兆2040億円(従来予想は2%増の1兆2590億円)を見込む。

KNT-CTHDの売上高は5%減の3900億円、営業損益は33億円の赤字(前期は25億円の黒字)を見込む。それぞれ従来予想から325億円、68億円引き下げた。

新型コロナの影響が収益を圧迫する。同社によると、3月の旅行取扱高は前年同月に比べ約8割減る見込みだ。アジアをはじめ欧州でも渡航制限が広がり、日本からの海外旅行ツアーの中止が相次いだ。

1~2月も春から夏にかけての旅行予約が盛んになる時期だが今年は予約が大幅に減った。「出足が遅れたという次元ではない減りようだった」(同社担当者)

今月1日に開催した東京マラソンの規模縮小により、国内の観戦ツアーの中止や海外からの参加者が減った影響も受ける。同マラソンは約3万8000人が参加する予定だったが、一般ランナーの参加を取りやめ、招待選手など約200人のみで開催された。

ソフトウエア資産では約18億円の減損損失が発生する。収益性低下に伴い繰り延べ税金資産を取り崩し、税負担も増える。財務の健全性を示す自己資本比率は19年12月末で21%だが、今後は影響が懸念される。

21年3月期の業績も不透明だ。新型コロナの感染収束が見えず、4月以降の新規予約は低調といい、同月の取扱高は国内外旅行で例年の3割程度にとどまる見通しだ。ゴールデンウイークのある5月では昨年の10連休の反動もあり5割前後に減少するという。同社は21年3月期通期の業績予想について「5月の決算発表の段階で開示を見送る可能性がある」という。

新型コロナの影響は同業他社でも同様だ。韓国を中心とした訪日客専門の旅行会社、HANATOUR JAPANは24日、希望退職者約30人を募集すると発表した。

HISの20年10月期通期の連結最終損益は11億円の赤字(前期は122億円の黒字)と、02年の上場以来初めて赤字に転落する。旅行事業で2月の売上高が前年同月比で約1割減少し、3月の受注分は約4割減、4月分は5~6割減と影響が大きくなっている。

近鉄グループでは、物流の近鉄エクスプレスも24日、今期の連結純利益が前期比75%減の25億円になりそうだと発表した。従来予想を45億円下回る。連結子会社で使用する基幹業務システムの刷新に伴って、システムの一部機能を廃棄し減損損失を計上する。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

読まれたコラム