福島第1処理水 廃炉完了までに処分 東電素案

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科学&新技術
2020/3/24 18:40
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東京電力ホールディングスは24日、福島第1原子力発電所で発生した汚染水を浄化した後の処理水について、処分手順の素案を発表した。一度に大量放出せず、2041~51年としている廃炉完了までに放出を終える方針を示した。政府が4月に始める地元関係者への意見聴取の場で説明する。

経済産業省が設置した有識者会議は2月、海洋放出と大気中に蒸発させる水蒸気放出が「現実的な選択肢」として、廃炉完了までに処分を終えるよう求める報告書をまとめた。国内で実績がある海洋放出を「より確実に処分できる」としているが、政府は地元の意見を聞いて決める予定だ。梶山弘志経産相が東電に具体的な方法の素案を検討するよう指示していた。

東電の素案では、処理水の処分期限について「廃炉完了までの期間を有効活用する」と記すにとどめた。処理水が含む主な放射性物質は規制基準を満たすまで取り除き、第三者機関による分析で確認するとした。

海洋放出の場合は、取り除けない放射性物質トリチウムの濃度が規制で定められた排出基準の40分の1未満になるよう水で薄める。海水の放射性物質の濃度を監視し、問題があればすぐに放出を止める。

福島第1原発は11年に炉心溶融と水素爆発を伴う事故を起こした。現在も放射性物質に汚染された水が発生している。東電は主な放射性物質を取り除き、敷地内のタンクに保管してきた。3月12日時点で119万トンがたまっている。20年中に計137万トン分のタンクを確保するが、22年夏ごろに満杯になるという。

トリチウムを含む水は通常の原発でも発生しており、基準値以下に薄めれば海に流すことが国際的に認められている。

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