東洋大、群馬県内2学部を埼玉県などに移転

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2020/3/24 17:53
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東洋大学は24日、板倉キャンパス(群馬県板倉町)にある生命科学と食環境科学の2学部を2024年4月に朝霞キャンパス(埼玉県朝霞市)などに移転すると発表した。今後は跡地の活用について検討を進める。約1800人の学生が群馬県外に移るため、県内経済への影響が懸念される。

板倉キャンパスには約1800人の学生が通う(群馬県板倉町)

板倉キャンパスには約1800人の学生が通う(群馬県板倉町)

板倉キャンパスは群馬県が整備した「板倉ニュータウン」の中核的な施設で、敷地面積は約33万平方メートル。1997年にオープンし、敷地内には実験棟や図書館、サッカー場などがある。2学部の学生数は2019年5月時点で約1800人に上る。

板倉キャンパスから移転する2学部のうち、食環境科学部の一部の専攻は東京・赤羽台のキャンパスに移す。東洋大が2学部の移転を決めた背景には少子化のほか、学生には東京都心に近いキャンパスの人気が高く、学生を集めにくくなっていたことがあるとみられる。

東洋大は首都圏の大学の中でも、いち早くキャンパスの「都心回帰」を進めてきた。東京・白山にある既存キャンパスに加え、17年には東京・赤羽台にキャンパスを新設。埼玉県や群馬県に置いていた学部を都内に移してきた。

板倉キャンパスは都内の北千住駅から東武日光線で最寄りの板倉東洋大前駅まで急行で約1時間かかる。池袋駅から東武東上線で最寄りの朝霞台駅まで約20分の朝霞キャンパスと比べても都心から離れていた。

東洋大は板倉キャンパスの跡地について「別の用途で使うことも含めて、あらゆる可能性を検討していく」との考えを示した。

群馬県の山本一太知事は24日、東洋大の移転について「地元に対する配慮が感じられなかったことは極めて残念。人口減社会に対応し、東京一極集中の是正や地方創生を進めようとする国の大きな方針にも逆行するものだ」とコメントした。

地元でも懸念の声が広がっている。板倉町商工会は「地元には学生向けアパートを経営している不動産業者やキャンパス内で店舗を運営している企業もあるので、先行きを心配している」との見方を示した。

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