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米量的緩和のペース15倍 FRB、5日で3千億ドル購入

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は15日に量的緩和を再開したが、足元では過去(2008年~14年)に比べて15倍ものペースで資産を買い入れていることがわかった。米国債は15日時点で買い入れ枠を5000億ドル(約55兆円)と設定し、開始5日間で2700億ドルに達した。23日に購入量を無制限に引き上げたが、金融機関のドル需要はかつてなく高まっている。

FRBは米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を買い入れる量的緩和を15日に再開した。今後数カ月分の買い入れ量として、米国債は5000億ドル、MBSは2000億ドルとしていたが、金融調節を担うニューヨーク連銀によると、16~20日の5日間だけで購入額が2771億ドルに達していたことがわかった。MBSも676億ドルと当初想定した買い入れ枠の大半をわずか1週間で使ったことになる。

過去の量的緩和と比べても資産の買い入れ量は極めて高水準だ。12~14年の量的緩和第3弾では、米国債とMBSを合わせて月850億ドルを買い入れたが、足元のペースはその15倍だ。米国債だけでみても、第2弾(10~11年)時に月750億ドルのペースで買い入れたが、今回はやはりその15倍と極めて大きい。

ただ、資産購入を大規模に進めているにもかかわらず、金融市場のドルの逼迫感はなお強い。量的緩和を無制限に切り替えた23日も700億ドル強の米国債を買い入れたが、金融機関が売却を申し入れたのは1200億ドルを超えた。新興国の経済成長で世界全体の国内総生産(GDP)は12年前に比べて1.7倍に膨らんだ。それだけ危機時の資金需要も多くなり、FRBは世界から大量のドル資金を求められる。

トランプ米政権と連邦議会は、新型コロナ対策として過去最大の2兆ドルの経済対策を検討する。米国債は大幅な増発が予想され、長期金利が上昇しやすい地合いにある。FRBは08年から14年までの量的緩和第1~3弾で保有資産量を9000億ドルから4兆5千億ドルまで積み上げたが、今回は一段とバランスシートが膨張する可能性がある。

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