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能楽観世流宗家・清和、6月に「五番能」マラソン公演

1日で6曲の能を舞う「独演翁付キ五番能」に挑む能楽観世流宗家の観世清和(右)と三郎太

能楽観世流二十六世宗家である観世清和が6月に、1日で6曲の能を舞う「独演翁付キ五番能」に挑む。昨年還暦を迎え「これまでの研さんの成果を世に問いたい」と決断した。二十五世の元正(左近)は機会を得ないまま他界、二十四世の元滋は1934年に「翁」を付けずに上演しており、今回の舞台は、宗家による正式な形での五番能の上演として注目されそうだ。

観世は室町期から続く能の流派で、江戸時代には将軍宣下の祝賀能を舞った。五番能は、能の代表的な役柄である「神男女狂鬼(しんなんにょきょうき)」を描く曲を舞うもので、6月の公演で清和は「高砂」「清経」「羽衣」「卒都婆小町」「石橋」を選んだ。高砂には「神」の舞があり、清経は滅びゆく平家の「男」の無念の物語だ。すべてのシテをつとめる清和は「この5曲を舞うことで、鎮魂や未来への祈りといった、能役者本来のつとめを果たすことができる」と話す。

五番能が始まる前、冒頭には「翁」が付く。助演の千歳(せんざい)は息子の観世三郎太がつとめる。能の合間の狂言は野村万作による「末広かり」、山本東次郎による「二人袴」。ほかに観世銕之丞の仕舞「砧」など。

現代の能公演では、1人が1日に舞うのは1曲が通例だ。それを6曲に増やすのは「マラソンに挑むようなものです。私だけでなくお客様も大変です。でも、お客様にはお楽しみいただきたい。面(おもて)や装束に、文化財級のものがたくさん登場します。その美しさを見ていただくだけでもいいのです」と清和は話す。

6月21日、第49回正門別会の特別公演として東京・銀座の観世能楽堂で上演する。2部に分け、午前10時に始まり午後9時近くまでかかるという。

(瀬崎久見子)

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