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選手らの声、IOCに圧力 延期含め検討へ転換

国際オリンピック委員会(IOC)が22日の緊急理事会で、東京五輪を「予定通り開催する」としてきたこれまでの方針を事実上転換し、大会組織委員会などと延期も含めた検討を始めることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で選手や競技団体から延期論が噴出し、抗しきれなくなった。開催をめぐる議論は新たな局面に入る。

17日の臨時理事会後の声明で、「大会の4カ月以上前に抜本的な決定をする必要はない」と開催日程の見直しに否定的な見解を示していたIOC。バッハ会長もこれまでのインタビューで「違うシナリオは検討している」とする一方、「週末のサッカーの試合のように延期することはできない」などと語り、予定通り7月24日に開催する姿勢を見せていた。

ただ、その間に欧米で新型コロナの感染が急拡大した。各国政府による移動や外出の制限は、トップクラスのアスリートにも及んだ。

五輪の出場をかけた各競技の予選は中止や延期に追い込まれ、練習場所も確保さえ難しくなるなか、IOCの姿勢に選手たちが声を上げた。

陸上女子棒高跳びのリオデジャネイロ五輪金メダリスト、エカテリニ・ステファニディ選手(ギリシャ)は「IOCは私たちの健康を脅かしたいのか」と訴え、男子フェンシングで五輪2大会連続出場のマックス・ハルトゥング選手(ドイツ)は東京五輪の出場辞退を表明した。

20、21日には、IOCに強い影響力を持つ米国の水泳、陸上の両連盟が米オリンピック・パラリンピック委員会に対し、大会延期をIOCに働きかけるよう要請した。ブラジルやノルウェーのオリンピック委員会も開催時期の見直しを求める考えを相次ぎ表明した。

「アスリートファースト」をうたうIOCが選手や競技団体などに広がるこうした声に背を向け続ければ、IOCのイメージを悪化させ、五輪そのものの価値も損なう恐れがある。選手らの切実な訴えに、IOCは延期も含めた具体的な検討開始を余儀なくされた。

IOCと組織委や日本政府、東京都との検討期間は1カ月程度。しかし、感染拡大に歯止めがかからない状況が続けば、より早期の判断を求められる可能性もある。

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