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再選挙も維新勝利 投票率は低迷、大阪市議会・中央区

(更新)
大阪市議会中央区選挙区の再選挙で当選を決め、気勢を上げる大阪維新の会の塩中一成氏(左から2人目)ら(22日、大阪市中央区)

大阪維新の会所属だった大阪市議の当選無効に伴う市議会中央区選挙区の再選挙が22日、投開票され、大阪維新の会新人の元国会議員秘書、塩中一成氏(48)が自民党と共産党の元市議2人を破り、初当選した。大阪市を廃止し特別区を設置する「大阪都構想」の住民投票が11月にも実施される見込みで、可決を目指す維新が強さを見せた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大などで投票率は25.24%と低迷した。

22日夜、当選を決めた塩中氏は「新型コロナウイルスの影響で屋内の演説会ができず、政策や思いを伝えにくかった」と選挙戦を振り返りつつ「都構想の実現に向けて全力で取り組んでいきたい」と意気込んだ。陣営幹部は「住民投票の前哨戦という思いで戦ってきた。この流れを11月につなげたい」と話した。

塩中氏は選挙戦で「二重行政を解消するため都構想の実現は不可欠」と強調。19年4月の大阪府知事・市長のダブル選などで維新が大勝した勢いにも乗り、支持を拡大した。

自民の元市議、権世幸蔵氏(62)は新型コロナウイルス対策の強化を訴えたほか「大阪市を政令指定都市として発展させたい」と都構想反対を主張した。市議団幹部は「今回は敗れたが、住民投票に向けて気を引き締めて頑張りたい」と話した。

共産の元市議、小川陽太氏(42)も都構想反対やカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致反対など維新政策の批判を展開したが、及ばなかった。小川氏は「当初の予想より維新との差を詰められた。11月の住民投票で党派を超えて反対を訴え、必ず勝ち抜く」と前を向いた。

ダブル選の結果などを受けて都構想賛成に転じた公明党は候補者を擁立せず、自主投票で臨んだ。

再選挙は、元維新市議が19年4月の市議選で車上運動員(うぐいす嬢)の手配を依頼し不正に報酬を支払ったとして、公職選挙法違反(買収)の罪に問われ2月に有罪が確定、当選無効になったのがきっかけ。市議会の定数は83議席で、維新は塩中氏の当選で40議席を確保。自民19、公明18などで、都構想賛成の維新と公明で過半数を占める。

自粛続きの選挙戦 都構想巡る日程、影響も

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大規模施設の休業やイベントの中止・延期が相次ぐ中、各陣営は握手や屋内演説会を自粛する異例の選挙戦となった。投票率は25.24%と大阪市議会選(補選や再選挙を含む)で戦後9番目の低さ。新型コロナの影響は「大阪都構想」の住民投票に向けた日程にも影響を与える可能性がある。

補選や再選挙は有権者が関心を持ちにくく、2018年8月の鶴見区補選は17.16%、09年9月の北区補選は20.66%と低迷した。

今回は都構想の住民投票の前哨戦と位置づけられた一方、新型コロナウイルスの感染拡大で各陣営は握手などを自粛。大阪府の吉村洋文知事が3連休中の大阪・兵庫の往来の自粛を呼びかけるなど"厳戒態勢"のなか、投票所に足を運ぶのをためらう有権者が多かったとみられる。

大阪府・市は6月までに「大阪都構想」の制度設計を議論する法定協議会(法定協)で制度案をまとめる考えで、市民から意見を聴く「出前協議会」を4月に開き、その報告を踏まえて次回の法定協を4月中に開催する方向で調整していた。

だが大阪維新の会代表の松井一郎大阪市長は出前協議会について「今の状況を見ていると直近の実施は厳しい」と言及。延期や規模の縮小などを検討すべきだとの認識を示し、近く開催方法を決める。維新は住民向けの説明会を4月から活発化する予定だったが延期するという。「こういう事態だから仕方がない。ネットでの情報発信やチラシの準備を粛々と進めていく」(維新府議)

11月に実施を見込む住民投票に向けたスケジュールについて、松井氏は「今の時点で時期を後ろに倒していくということは考えていない」と強調している。

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