北朝鮮2発発射 変則軌道「新型」ミサイルか

2020/3/21 20:56
保存
共有
印刷
その他

20日、朝鮮人民軍西部前線大連合部隊の砲撃対抗競技を視察する金正恩委員長(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

20日、朝鮮人民軍西部前線大連合部隊の砲撃対抗競技を視察する金正恩委員長(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

【ソウル=鈴木壮太郎】北朝鮮が21日、今年で3回目となる飛翔(ひしょう)体を2発発射した。韓国では北朝鮮が「超大型ロケット砲」と呼ぶ短距離弾道ミサイルではなく、飛距離や飛行特性をみると昨年発射を繰り返した「新型」との見方が浮上している。米韓両軍は分析を急いでいる。

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が21日に発射した2発の飛翔体は飛距離が410キロメートル、高度は50キロメートルだった。低高度で、弾頭はいったん下降し、再び上昇する不規則な軌道を描いたとされる。

北朝鮮問題に詳しい慶南大の金東葉(キム・ドンヨプ)教授は「ロシアの高性能ミサイル『イスカンデル』類似型か、米国の戦術地対地ミサイル『ATACMS』類似型の可能性が高い」と指摘する。

朝鮮人民軍は冬季訓練を実施中だ。朝鮮中央通信は21日、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が20日に西部前線大連合部隊の砲撃対抗競技を視察したと報じた。21日の発射で新型ミサイルの性能を確認したか、部隊のオペレーション能力の向上を図った可能性がある。

北朝鮮は公式に認めていないが、「新型コロナウイルスの感染が拡大している」との見方が海外で広がっている。外出が厳しく制限され、市民生活にも大きな影響が出ているとの情報もある。米国を強く刺激しない程度のミサイル発射で軍の士気を高め、市民の関心も安保に向けさせる狙いとの観測が出ている。

日本政府は21日、飛翔体を弾道ミサイルと判断し「国連安全保障理事会決議に明確に違反する」と抗議した。首相官邸では国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合を開き、情報分析や対応を協議した。

これに先立ち、河野氏は防衛省で記者団に、北朝鮮が従来から保有するミサイルと比較して低い高度を飛行したとの分析を説明した。発射の意図について分析中としたうえで「北朝鮮でもコロナウイルスがまん延しているという報道もある。体制の引き締めに使っている可能性がある。しっかり情勢分析したい」と語った。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]