米「7000万経済圏」に悪影響 NYなど3州が移動制限

2020/3/21 5:28 (2020/3/21 6:15更新)
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金曜の昼でもオフィス街に人けがない(20日、ニューヨークのマンハッタン)

金曜の昼でもオフィス街に人けがない(20日、ニューヨークのマンハッタン)

【ニューヨーク=大島有美子】米国で新型コロナウイルスの感染が一段と広がり、自治体が住民の移動を厳しく制限し始めた。ニューヨーク州は22日から州内の事業者の全従業員に在宅勤務を義務付ける。カリフォルニア州は19日から州全域で住民の外出を禁止し、中西部イリノイ州も追随した。3州の人口は合計で約7千万人と米全体の2割強を占める。個人消費や企業活動への悪影響が深刻化しそうだ。

「我々が取れる最も大胆な措置だ」。ニューヨーク州のクオモ知事は、20日の記者会見で強調した。同州は18日に従業員の半分は在宅勤務にするよう命じ、その後75%に引き上げていた。これが22日からは全従業員とする。違反した事業者には罰則を科す。食品スーパーや医療機関、銀行、報道機関など生活に不可欠な業種は対象から外す。

全米の感染者は日を追うごとに増え、20日時点で1万5000人を超えた。ニューヨーク州(7100人)が最多で、ワシントン州(1400人)、カリフォルニア州(1千人)がこれに次ぐ。

クオモ知事は感染者のうち18%が入院しているとした。人工呼吸器付きの集中治療室(ICU)のベッド数が不足しているとの危機感を示し、患者の臨時の収容先としてマンハッタンの会議場や州立大学など約10カ所の候補を並べた。

住民には「可能な限り自宅にとどまる」ことや、他人のいる空間では6フィート(183センチメートル)の距離をとることを強く求めた。地下鉄やバスなどの公共交通機関を「緊急で絶対に必要な時以外使わない」よう呼びかけた。

イリノイ州のプリツカー知事は20日、州全域で外出禁止を命じる方針を明らかにした。21日夜からひとまず4月7日までの措置。食品の買い物やランニングなどによる外出は認められるという。

カリフォルニア州は19日から、州全域で外出を禁じた。食品の買い物や通院など必要不可欠な場合を除き、屋内での退避を義務付けた。ニューサム知事は「期間は流動的で、毎日判断する」と説明しているが、解除のめどは立っていない。

カリフォルニア州の人口は全米最大で4千万人だ。ニューヨーク州は1900万人で4位、シカゴ市を抱えるイリノイ州は6位と、いずれも全米でも有数の人口を抱える経済圏だ。雇用者数もカリフォルニアが1700万人と最大で、ニューヨーク州が950万人超、イリノイ州が600万人超と規模が大きい。既にニューヨーク州では飲食店の営業休止などで多くの労働者がレイオフ(一時帰休)され、雇用への深刻な影響が懸念されている。

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