トランプ氏、ロシア・サウジ仲裁に意欲 原油急落で

2020/3/20 5:17
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【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は19日の記者会見で、原油生産量をめぐるロシアとサウジアラビアの対立について「適切な時に関与していく」と語った。急激な原油安が国内のシェールオイル業者の収益に打撃となることを踏まえ、仲裁に意欲を示したものだ。「我々にはこの状況に対処する大きな能力がある」とも強調した。

トランプ米大統領は原油高の局面でサウジアラビアなどに増産を要求していた=AP

トランプ氏は原油価格の下落に関して「偉大な産業を傷つける」と語り、シェールオイル業者の収益を圧迫することに懸念を表明した。「ロシアにとても壊滅的なことだ。サウジにとってもとても悪いことだ」と指摘し、極端な価格競争に歯止めをかけるべきだとの見方を示した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は19日、トランプ政権が経済・安全保障で協力関係にあるサウジに対して生産量の引き下げを求めると報じた。ロシアのエネルギー企業などを念頭に経済制裁を科して市場への供給量を削減させる案も浮上している。

政権内にはロシアの中東での影響力拡大を懸念する声があり、サウジにロシアとの協力関係を修復しないよう求める意見が出ているという。

ニューヨーク原油先物相場は18日、1バレル20ドル台と約18年ぶりの安値をつけた。米国の多くのシェールオイル業者にとって採算割れとなる水準とみられ、安値を放置すれば業者の倒産や雇用縮小につながりかねない。シェール生産は11月の大統領選の大票田である南部テキサス州などで多いこともトランプ氏が仲裁に意欲を示した要因とみられる。

トランプ氏はこれまでも原油価格に敏感に反応してきた。過去には原油高に伴って米国でガソリン小売価格が上昇していることを問題視。石油輸出国機構(OPEC)を痛烈に批判し、サウジなどに生産量の引き上げを求めていた。

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