中外製薬の関節リウマチ薬、新型コロナで治験へ
中外製薬は19日、同社が開発した関節リウマチ治療薬「アクテムラ」について、親会社のスイス・ロシュが新型コロナウイルスへの有用性を確認する臨床試験(治験)を始めたと発表した。
治験は米国を含む複数の国で実施する。新型コロナによる肺炎で入院した患者330人を対象に行う予定だ。
アクテムラの日本と台湾での開発権利は中外製薬が持つ。中外製薬は日本で治験を実施するかどうかについて「検討中」としている。
中外製薬はアクテムラを2005年に国産初の抗体医薬品として販売を開始。関節リウマチなど8つの効能・効果で承認を取得している。
新型コロナには治療薬がなく、他の病気向けの薬が転用できないかが焦点となっている。中国科学技術省は富士フイルム富山化学が開発したインフルエンザ薬で有用性を確認したと発表。また米ギリアドのエボラ出血熱薬も注目されている。
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