男性の育休当たり前 田辺三菱、社用車で子供送迎OK
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2020/3/26 2:02 (2020/3/27 12:00更新)
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「長く休むと職場に迷惑がかかる。キャリアにも影響する」との不安から育児休業の取得をためらう男性は少なくない。田辺三菱製薬では、子供が生まれた男性社員のほとんどが育休に入る。入社1年目からの取得申請は当たり前。子供を社用車で保育所に送迎することもできる。イクメン志望の学生にもアピールする。

滝川さんは出勤前に社用車で息子を保育所へ送り届ける

滝川さんは出勤前に社用車で息子を保育所へ送り届ける

「育休を取りたいのですが」。研究職の山田諒介さん(29)は2018年9月、入社から半年たったとき上司に伝えた。快諾され「育休を積極的に促していると感じた」。山田さんは1カ月あまり休んだ。

同社は17年、経営陣と社員の意見交換会を開いた。そこでは男性の育児参加が、仕事のやりがいや女性の活躍につながるとの意見が出た。16年度の男性の取得率は1割に満たなかった。男性の育児参加を後押しすることを決め、社員の意識改革に取り組んだ。

「きょうは誰と遊ぶの?」。朝8時、社用車のハンドルを握る滝川容平さん(32)がチャイルドシートに座る息子に話しかける。滝川さんは医薬情報担当者(MR)で、自宅から医療機関などに向かう途中、息子を保育所へ送り届ける。「出勤前の癒やしの時間」になっている。

社用車を子供の送迎に使える制度も社員からの提案がきっかけだった。約60人が利用しており、半数が男性。人事部の佐藤恵美さんは男性の育児参加について「数日間の育休の取得だけでは不十分」と話す。今後も社員目線で支援策づくりを進める。

■男性の育休取得率6% 女性と差、期間も短く

厚生労働省の2018年度の雇用均等基本調査によると、育児休業の取得率は女性が82%、男性が6%だった。女性は直近10年間、80%

以上を維持している。長く1~2%台にとどまっていた男性もここ3年で上昇してきたが、女性との差は依然として大きい。

取得日数も少ない。女性は「10カ月~12カ月未満」「12カ月~18カ月未満」を合わせると6割を超えるのに対し、男性の7割超は2週間未満だった。田辺三菱製薬人事部の佐藤恵美さんも「男性は継続して休むことが難しい」と課題に挙げている。

長期間の育休はキャリアに影響するかもしれないとの懸念も、取得日数の少なさにつながっている。田辺三菱製薬は育休中に語学や経営学などをウェブで学べる制度を用意している。出産や育休で長く不在となる女性の利用が多い。不安の緩和・解消に役立つ制度を充実させれば、男性の育休取得を後押ししそうだ。

(宮住達朗)

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