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19年度実質成長率マイナス0.1%、20年度マイナス0.2% NEEDS予測

新型コロナが景気直撃、2年連続マイナス成長に

日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が3月9日に公表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP)の2次速報値を織り込んだ予測によると、19年度の実質成長率はマイナス0.1%、20年度はマイナス0.2%の見通しになった。

19年10~12月期の実質GDPは前期比1.8%減(年率換算で7.1%減)だった。設備投資などが下方修正され、成長率は1次速報から0.2ポイント下方修正された。

新型コロナウイルスの影響で、20年1~3月期の実質GDPは2四半期連続の前期比マイナスを見込む。個人消費がサービス消費を中心に落ち込み、輸出も減少する。なお、新型コロナの悪影響は4~6月期に収束し、東京五輪も予定通り開催されると想定している。

サービス消費が足元で大きく悪化

足元の消費は、消費増税による10~12月期の落ち込みからの戻りとしては勢いが乏しい。経済産業省が3月16日に公表した商業動態統計(確報)では、1月の小売業の販売額指数(季節調整値)は、駆け込み前の水準には戻っていない。3月はイベントの中止・延期や、新型コロナ感染予防のために外出を控える動きもあり、サービス消費が大きく落ち込むとみている。内閣府が3月9日に公表した2月の景気ウオッチャー調査では、家計動向関連の現状判断DIは前月差16.1ポイント低下した。なかでも飲食関連が同23.8ポイント低下と大きく悪化しており、落ち込み幅は東日本大震災があった11年3月以来の大きさだ。20年1~3月期の消費は前期比1.0%減に落ち込むとみている。19年度の消費は前年度比0.6%減となる見込みだ。

4月以降の個人消費は前期比プラスで推移するとみているが、1~3月期の低下が響き、20年度は前年度比0.7%減と2年連続のマイナスとなる。

海外経済も新型コロナで下振れ

財務省が3月18日に発表した貿易統計では、2月の輸出数量指数は前年同月比2.4%低下となった。一方、輸入数量指数は同17.3%減で、特に中国からの輸入はほぼ半減した。輸出も弱含んだが、新型コロナの影響が中国からの供給減という形で輸入により強く表れた格好だ。

1~3月期の中国経済は大幅な減速が見込まれる。3月16日に中国国家統計局が公表した1~2月の工業生産は前年同期比13.5%減だった。小売売上高も同20.5%減と大幅減となり、新型コロナの中国経済への打撃の大きさを裏付けた。欧米でも感染が広がっており、経済活動を制限する動きがしばらく続く。

1~3月期のGDPベースの輸出は前期比3.8%減を見込み、19年度は前年度比2.3%減となる。4~6月期以降の輸出は、新型コロナの収束により持ち直すとみている。20年度の輸出は前年度比0.8%増を見込む。

1~3月期の設備投資はプラスの伸びに

経済産業省の鉱工業出荷内訳表では、1月の国内向けの資本財出荷(除く輸送機械、季節調整値)は10~12月平均に比べ4.9%上昇している。1~3月期のGDPベースの設備投資は前期比1.5%増を見込むが、10~12月期のマイナス幅が大きく、19年度は前年度比0.4%減となる。

内閣府と財務省が3月12日に公表した法人企業景気予測調査では、20年度の設備投資計画は過去の同時期の調査と比べて比較的良好だ。人手不足対応の設備投資や、次世代通信規格「5G」向け投資などが引き続き見込まれる。新型コロナの影響による下振れリスクはあるが、4~6月期でその影響は収束に向かうと想定しており、20年度のGDPベースの設備投資は前年度比0.1%増となる見通し。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが20年3月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 田中顕、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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