「5G」競争軸はコンテンツとエリア 料金は横並び
ドコモ、25日にサービス開始

2020/3/18 23:30
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5Gでは臨場感ある立体動画を楽しめる(18日、都内)

5Gでは臨場感ある立体動画を楽しめる(18日、都内)

NTTドコモは18日、次世代通信規格「5G」サービスを25日に開始すると発表した。主力の大容量プランでは通信データの上限を月100ギガ(ギガは10億)バイトに増やし、月7650円(税別)で提供する。27日にサービスを始めるソフトバンクと料金はほぼ同水準で、5Gの競争軸はコンテンツとエリアが中心になる。ドコモは法人向けで先行し、ソフトバンクは当初、消費者向けの開拓を急ぐ。携帯大手の顧客獲得競争が本格化する。

「期限を設けないキャンペーンを適用し、(100ギガバイトの)データ通信上限を無制限で使えるようにする」。18日、記者会見したドコモの吉沢和弘社長は力を込めた。

ドコモは、大容量の5G料金を4G大容量プランから500円上乗せした。今月5日に料金を発表したソフトバンクは、キャンペーンなどで5G大容量プランを月7480円で利用できるようにする。5G料金を23日に発表する予定のKDDIも上限なしのプランを中心に検討しており、料金は大手3社がほぼ横並びになるのが確実だ。

消費者が料金でキャリアを選ぶのは難しい。5G時代に携帯大手の競争軸になるのが、多彩なコンテンツと、使用できるエリアの広さになる。

5Gで通信データの上限なしのプランが主流になると、消費者は拡張現実(AR)を駆使したゲームや高精細な動画視聴サービスなど、大容量データが発生するサービスも快適に利用できるようになる。法人向けでも4Kや8K映像を活用し、遠隔で業務支援するといったサービスが花開く。

5Gの開始にあたり、携帯大手の戦略の違いが鮮明になっている。

ドコモは消費者向けに加え、法人向けサービスで先行する考えだ。3300の企業・団体と協業し、合計22にも上るサービスをそろえた。例えば、電子機器製造のサン電子と組み、ARを用いて遠隔から業務を支援するサービスを提供する。

2画面でゲームも楽しめる5G端末(18日、都内)

2画面でゲームも楽しめる5G端末(18日、都内)

ソフトバンクは当初、消費者向けサービスに絞って顧客基盤を広げる狙いがある。コンサートやスポーツの多視点映像、ゲームなどの独自コンテンツを幅広く用意した。

KDDIも近く、新プランを発表する見通しだ。消費者や法人向けに仮想現実(VR)やARサービスを準備するほか、東急やパルコなど30社超と共同で、5Gを活用した芸術や音楽といったエンターテインメント分野を売り物にする構想だ。

コンテンツのほか、もう一つの競争軸となるサービスのエリアは、当初は3社そろって限定的になりそうだ。5G向けに利用できる電波が遠くまで飛びにくいためだ。

ドコモは8機種の5G端末を発表した(18日、都内)

ドコモは8機種の5G端末を発表した(18日、都内)

ドコモは主要交通施設や観光施設を中心に、29都道府県の150カ所からスタートする。当初はスポット的で、本格的にエリアが広がるのは2020年度の後半以降になる見通し。ドコモは当初の計画を2年前倒しし、5G基地局を21年度末に2万局に拡大する計画だ。「23年度に5Gスマートフォンの契約を2千万台規模にしたい」。吉沢社長は見通しを示す。

ソフトバンクも当初のエリアは東京、大阪、愛知など7都府県の一部地域にとどまる。都内の新宿や渋谷がエリア化するのも今夏以降になる。ソフトバンクは飛びやすい4G電波を5G向けに転用することで、21年末までに人口カバー率9割を達成する目標を掲げる。

楽天は6月に5Gサービスの開始を予定する。

(堀越功、駿河翼、新井重徳)

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