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山形のサニックス、中古トラックをEVに

自動車整備業のサニックス(山形市)が横浜市の電子機器設計会社などと組み、モーターと発電用エンジンを組み合わせたトラックの開発実験を始める。電気自動車(EV)の一種で、山形大学が支援する。国の補助事業にも採択され、2億円の開発資金を得た。既存トラックを環境負荷の小さいEVに改造するなど新規需要の開拓を目指す。

中古トラックのEV化に挑むサニックスの佐藤社長(山形市)

「中古トラックの大型エンジンを取り外し、モーターと小型エンジン、蓄電池を取り付けるEV改造を新事業にしたい」。サニックスの佐藤啓社長は夢を膨らませる。EVトラックはエンジンで発電しながら、モーターの動力で走行する。日産自動車の「ノートe-POWER」など乗用車では実用化しているが、長距離走行が多いトラックでは難しかった。

そこで、エンジンで発電するだけでなく、事前に充電できる仕組みを採用した。電子機器設計のエーシーテクノロジーズ(横浜市)が開発した計画発電蓄電制御システムを導入。電力消費量を予測しながら、走行中に不足する分だけ発電する。

トラックの荷台を作るサニックスとエーシーテクノロジーズをつないだのが技術開発支援会社、BIH(山形県米沢市)の長谷川貴一社長だ。長谷川社長は「新事業に積極的なサニックスならできる」と佐藤社長に持ちかけた。

山形大も「山形県ものづくりベンチャー創出支援事業」の対象として、2018年からサニックスの事業化を支援。環境省の補助事業の申請を後押しするなど開発体制が整った。

実験では通常のトラックに計測装置を搭載し、長距離や坂道を走るのに必要な動力データなどを収集。トラックをEVに改造し、20年秋から公道で実験走行を始める予定だ。実験では他の企業や自治体にも協力を求め、地域一丸で新事業を育成する考えだ。

実用化できれば、中古トラックを環境に優しいEVにすることが可能になる。東芝の技術者だったエーシーテクノロジーズの佐野潤社長は「様々な応用が期待できるが、トラックを改造する技術がないと実験もできなかった」と語る。

サニックスは16日、経済産業省の「新・ダイバーシティ経営企業」に東北から唯一選定された。多様な人材を経営に生かす企業を選ぶ制度。佐藤社長は「社内外の様々なつながりを生かし、新技術を生み出したい」と意気込んでいる。(山形支局長 浅山章)

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