新潟県公示地価、商業地0.9%低下 下落幅は縮小

2020/3/18 16:51
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若者でにぎわう万代シテイ(新潟市中央区)。万代地区は地価の上昇傾向が続いている

若者でにぎわう万代シテイ(新潟市中央区)。万代地区は地価の上昇傾向が続いている

国土交通省が18日発表した2020年の公示地価(1月1日時点)で、新潟県の商業地は前年比0.9%の下落だった。下落は28年連続だが、下落率は前年より0.5ポイント縮小。新潟市の伸びが顕著で、新潟駅前や万代地区など調査地点の約6割で上昇した。外国人観光客の増加が寄与し、妙高市や津南町も地価の改善が続いている。

県全体の全用途平均の地価下落率は0.6%となり、前年から0.3ポイント改善した。25年連続の下落だが、下落率は04年(7.7%)をピークに縮小傾向が続いている。住宅地、商業地、工業地の全ての用途で地価が改善している。

けん引しているのは、新潟市の調査地点での上昇だ。住宅地、商業地ともに、県内の市区町村で唯一の上昇となった。中でも商業地の地価上昇率は0.7%で、19年から0.2ポイント拡大。35の調査地点のうち、20地点が上昇した。

不動産鑑定士の勝見秀樹氏は「上昇地点は、人口や都市機能が集中する新潟市中央区が多くを占める」と指摘する。「新潟伊勢丹」や「ラブラ万代」などの商業施設が集中する万代シテイは「集客力が高く、今後の発展期待もあり地価の上昇傾向が続いている」(勝見氏)。再開発が続く新潟駅周辺も堅調だった。

古町地区では、中央区役所の一部移転や再開発の進展を背景に、需給状況が緩やかに改善しているという。大和百貨店跡地で建設が進んでいた「古町ルフル」も、4月以降に金融機関やコンビニなどが順次入居する見通しだ。3月22日に新潟三越が閉店するが、現時点で同店閉鎖の影響は限定的とみている。

新潟市以外では、外国人観光客が増えている湯沢町と妙高市の商業地価が回復している。JR越後湯沢駅の周辺地区の商業地は、前年と横ばいに踏みとどまった。妙高市は赤倉地区の地価が好調で、下落率が19年の3.9%から2.2%に改善した。

工業地の県平均は2年連続の上昇となった。上昇率は1.2%で、19年から0.9ポイント増加した。地元企業の業績回復を背景に、新潟市のほか長岡や見附市などで工業地需要が改善傾向にある。

長岡市の工業地の地価上昇率は0.1%だった。同市では「長岡北スマート流通産業団地」の造成を進めている。第1期と第2期エリアには計15社の進出が決まっており、美松(長岡市)の米粉クッキー工場などが22年末にも稼働する。第3期エリアの予約分譲も20年度中に実施予定だ。

足元では、新型コロナウイルスの影響で商業施設や観光地で人の出入りが大きく減っている。県内でも感染者が増えており、終息時期は見通せない状況だ。勝見氏は「景気悪化の継続がどのような形で地価に影響してくるか、先行きを注視している」とした。

公示地価は国交省の土地鑑定委員会が毎年1回算定し、一般的な土地取引価格の指標として使われる。新潟県内では25市町村の434地点を調べた。

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