グルメサイト、点数操作は独禁法違反 公取委が調査

2020/3/18 15:00 (2020/3/18 22:16更新)
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公正取引委員会は18日、17社の飲食店予約サイトの実態を調査した結果を発表した。飲食店などがグルメサイトの評価点数や掲載順が不透明と訴えており、運営会社側が恣意的に操作すれば独占禁止法違反にあたる恐れがあるとした。公取委は違反事例をまとめ、自主的な改善を求める。便利さの裏側で、飲食店や消費者が知らぬ間に不都合を押しつけられている状況が浮かび上がった。

2019年4月から20年3月まで、予約サイトや飲食店、消費者にアンケートや聞き取りなどで調査した。社名は明らかにしていないが、主要サイトはおおむね含まれるとみられる。

公取委の発表について、主要サイトは総じて事実関係を確認していないとするが、「食べログ」を運営するカカクコムは18日、日本経済新聞の取材に対し「引き続きサイトに掲載される情報の透明性・正確性の向上に取り組む」とコメントした。ぐるなびは「加盟飲食店、利用者が安心して使えるサービスをこれからも心掛ける」と答えた。

公取委が目をつけたのは、表示する点数や掲載順の決め方だ。例えば、あるエリアで飲食店を検索した場合、多くのサイトでは高額の手数料を支払うプランで契約している飲食店ほどサイトの上の方に表示されることが判明した。無料や低額のプランで契約している飲食店は、掲載順位が低いので検索しても消費者の目にとまりにくい。

運営会社側は飲食店が支払う手数料に加え、残席数や予約実績の多さなどの要素を加えて掲載順位を決めていると主張した。消費者の9割がこうした評価のしくみを知らずに使っており、公取委はサイト側に透明性の向上を求めた。ある特定の店の点数や表示順位を落とすことで高額プランに変更させるなどの行為があれば独禁法上の「優越的地位の乱用」にあたる恐れがあるとした。

競合サイトで割引クーポンを配信する飲食店に対し、それ以上の割引率のクーポン掲載を強制した疑いも見つかった。競合サイトに予約席の在庫を渡さないよう制限するケースもあり、いずれも独禁法に違反する恐れがあるとした。

調査では消費者の54%が飲食店を探す際にグルメサイトを「必ず」または「大体」利用すると回答した。「ある程度」利用するとの回答を含めると9割を超えた。

飲食店にとってサイトからの予約は売り上げの多くを占め、不都合があっても掲載をやめたり、対等に契約条件の交渉をしたりしにくい。公取委は違反例を具体的にしてまず業界の自主改善を促す。改善しない場合は、法執行も視野に入れる。

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