タイ、学校やバンコク首都圏の娯楽施設を14日間閉鎖 新型コロナ封じ込めで
【バンコク=岸本まりみ】タイ政府は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国の学校とバンコク首都圏の娯楽施設を14日間閉鎖すると決めた。18日から実施する。地元メディアからは事実上の封鎖措置と報じられている。

小中学校や高校、大学などすべての教育機関を14日間の休校とする。民間の学習塾にも同様の措置を求める。バンコク首都圏の映画館やパブ、マッサージ店にも閉鎖を求める。
競馬場やスポーツ施設など感染リスクが高いとみられる場所については「状況が改善するまで一時的に閉鎖する」(プラユット首相)として、具体的な再開時期のメドを示さなかった。
コンサートや展示会、宗教集会といった大型イベントについても自粛を要請した。開催には行政当局からの承認が必要としている。
4月13~15日に予定されていたタイの旧正月「ソンクラーン」の祝日を延期することも正式に閣議決定した。代わりとなる祝日の時期は未定。帰省によって感染が拡大するのを食い止める狙いだ。
ショッピングモールやレストラン、官公庁については通常通り営業できるとしたが、消毒や体温測定などの予防措置を徹底するよう求めた。
タイでは足元で感染者が急増しており、17日時点で177人の感染が確認されている。タイ政府は観光業への打撃を抑えるため、新型コロナの封じ込めに力を注いでいる。