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トルコ中銀1%利下げ 会合を前倒し実施

(更新)

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ中央銀行は17日、金融政策決定会合を開き、主要な政策金利の1週間物レポ金利を1%引き下げて9.75%とした。19日に予定されていた決定会合を急きょ前倒して実施した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済の停滞に対応した。利下げは7会合連続。発表後、リラは対ドルで一時、前日比1%近く下落した。

中銀は声明で、新型コロナウイルスの流行拡大で世界経済の見通しが弱含んでいると指摘した。足元では輸入物価を押し上げるリラ安が進んでいるものの、原油価格などの下落で、年末のインフレ率はこれまでの予想から下ぶれる可能性が高まったと判断した。

トルコで確認された感染者は16日までに47人にとどまるが、欧州など周辺国での感染拡大を受け、17日からは娯楽施設や一部の飲食店などが営業停止になるなど、経済活動が停滞し始めた。欧州など20カ国からの航空便受け入れも停止しており、年間5000万人が訪れる観光への打撃も必至だ。

トルコの利下げは米連邦準備理事会(FRB)など各国中銀の利下げに追随する動きだ。インフレの影響を除いたトルコの実質金利は既にマイナスになっており、利下げはいっそうのリラ安を招く可能性がある。リラは月初から対ドルで約5%下落している。

ハジュバイラムベリ大経済学部のトルガ・ダーラロール講師は、利下げによる景気下支えの効果を疑問視し「外貨建ての政府債務が膨らむことで、トルコのリスクが意識され、海外からの資金調達が困難になる恐れがある」と指摘する。

2018年の通貨危機「トルコショック」の後に低迷したトルコ経済は底を打ち、19年10~12月の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比6%を記録するなど、足元では好調だった。政府は20年の成長率を5%以上と見込むが、新型コロナウイルスの流行により、暗雲が垂れこめてきた。

エルドアン大統領は週内に新型コロナウイルスに対する経済政策を打ち出す予定だ。ピーリ・レイス大のエルハン・アスラノール教授は20年の成長率が2~3%に落ち込む可能性があると指摘し、「利下げだけではなく、減税や航空業界など打撃の大きいセクターへの支援が求められる」と話している。

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