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主要美術館、館長に女性起用相次ぐ

美術館の顔ともいえる館長。これまで日本では男性が大多数を占めてきたが、主要美術館で女性の就任が相次いでいる。男性でも建築家や若手キュレーターが起用されている。特色ある美術館をつくり上げていけるか、期待が集まる。

横浜美術館は4月に東京国立近代美術館企画課長の蔵屋美香氏を館長に招く。蔵屋氏は1966年生まれ。93年から近代美術館に勤務し、数々の展覧会を企画してきた。2013年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では日本館キュレーターを務め、国別参加部門で日本館として初めて特別表彰に選ばれた。

横浜美術館は21年3月から大規模改修工事のため休館する。リニューアルを前に、50代前半の比較的若い館長の下で魅力ある文化拠点としての美術館像を描く。

横浜美術館の館長に女性が就くのは、09年に就任した現職の逢坂恵理子氏に次いで2人目。逢坂氏は19年10月から国立新美術館の館長も兼務する。森美術館も副館長兼チーフ・キュレーターの片岡真実氏が今年1月、初めての女性館長として就任した。

日本の美術館や博物館の館長はほとんど男性が占めてきた。文部科学省がまとめた18年度「社会教育調査」の中間報告によると、全国の主要施設の館長(専任)512人のうち女性は14%の72人。学芸員の約43%が女性であるのに比べると少ない。新たに就任する女性館長のもと、能力があれば性別に関係なく指導的な役割を果たせる環境整備が求められる。

男性でも異色のキャリアを歩んできた館長が相次ぎ誕生している。大規模改装した京都市京セラ美術館は、再整備の設計から関わってきた建築家の青木淳氏が19年に館長に就いた。青森県の十和田市現代美術館は47歳のキュレーター、鷲田めるろ氏が4月に館長に就任する。

(岩本文枝)

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