嘱託社員の雇用継続命じる 博報堂雇い止め訴訟

2020/3/17 14:02
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博報堂の嘱託社員だった女性が、無期雇用に変更申請が可能になる直前に不当に雇い止めされたとして、同社に雇用継続などを求めた訴訟の判決で、福岡地裁は17日、雇い止めが不合理で無効だと判断し、雇用継続と賃金支払いを命じた。

判決によると、女性は1988年から博報堂の九州支社で経理などに従事し、1年ごとに契約を更新していた。同社は、労働契約法の無期転換ルール適用を避けるため有期雇用の最長を5年とする取り決めを新設。女性は2017年12月に契約更新の申し入れを拒否され、18年3月で雇い止めされた。

鈴木博裁判長は、女性の契約更新の期待は法律上守られるべきものと指摘。同社は雇い止めの根拠に人件費削減や業務効率といった事情を挙げたが「そうした一般的な理由では肯定できない」と退けた。

その上で「更新申し込みの拒絶は社会通念上相当でなく、従来と同じ条件で申し込みを承諾したとみなされる」と判断。18年4月以降の賃金と賞与の支払いを命じた。

女性代理人の井下顕弁護士は「非正規で頑張る多くの人を励ます内容だ」と評価。博報堂は「判決を確認しておらず、現時点ではコメントできない」とした。

13年4月施行の改正労契法で、同じ企業に通算5年を超えて働く有期契約の労働者は、18年4月から無期契約への変更申請が可能になった。企業側は断れない。〔共同〕

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