マレーシア、外国人の入国を全面禁止 国民の出国も

2020/3/17 0:43
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マレーシアではムヒディン首相の演説前から、買い占めなどの混乱が広がっていた(16日、クアラルンプール)=ロイター

マレーシアではムヒディン首相の演説前から、買い占めなどの混乱が広がっていた(16日、クアラルンプール)=ロイター

【シンガポール=中野貴司】マレーシアのムヒディン首相は16日夜にテレビ演説し、18日から31日まで外国人の入国を全面的に禁止すると発表した。マレーシア国民の海外渡航もその間、禁止する。新型コロナウイルスの感染者が国内で急増しており、国境を事実上封鎖して、早期の沈静化を狙う。

18日から31日までの間は、全ての学校を休校にするほか、電気・水道・ガス、郵便、通信、放送といった生活に欠かせないサービス以外の公共サービスを停止する。民間企業もスーパーやコンビニエンスストア、銀行、医療施設など一部の重要な施設を除いて閉鎖し、イスラム教の宗教行事も軒並み延期となる。

ムヒディン氏は演説で「日常生活に困難を感じるかもしれないが、人々の生命を脅かすコロナウイルスを抑えるために取らなければならない措置だ」と強調し、国民に理解を求めた。

マレーシア政府が厳格な措置の導入に踏み切ったのは、新型コロナの国内の新規感染者数が15日に190人、16日に125人と急速に増えているためだ。あらゆる経済・社会活動を最小限にすることで、人との接触の機会や感染のリスクをできるだけ減らす。

ただ、シンガポールなどに比べ規制が緩かったマレーシアが突然、国民のあらゆる活動に影響が及ぶ措置に踏み切ることで、国内の混乱は避けられない。国民の大半は政府のこうした措置を予期していなかったとみられ、既に起きているスーパーなどでの買い占めが17日以降、一段と増えそうだ。

休業を余儀なくされる中小企業などに与える経済的な影響も大きい。万全な補完措置を講じないと、発足したばかりのムヒディン政権への国民の不満が高まる恐れがある。

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