血液がん治療対象の化合物、カルナバイオが販売権供与
カルナバイオサイエンスは16日、血液のがんを治療対象とした低分子化合物の中国・台湾での開発・販売権を医薬品開発のバイオノバ・ファーマシューティカルズ(上海市)に供与すると発表した。抗がん剤として販売するなど成果に応じ、最大約2億500万ドル(215億円)を受け取れる。
カルナが開発した化合物は、既存の慢性リンパ性白血病の治療薬「イブルチニブ」に比べ長く使い続けても一定の効果を発揮するという。リンパ性白血病などの血液がんに対し、口から投与できる薬の開発を想定している。
バイオノバ・ファーマシューティカルズのイエ・フア最高経営責任者(CEO)は「分子標的薬の薬剤耐性を克服する新たな解決法の研究につながる」とコメントした。薬が承認されて売り出されれば、売上高の一部もカルナの収益となる。中国と台湾以外のエリアでは同社が引き続き開発・販売権を持つ。
カルナは2003年に設立。約370社・団体が集まる神戸医療産業都市を拠点とする。
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