DROBE、AIを活用し顧客別にスタイリング
ファッション関連サービスを手掛けるDROBE(ドローブ、東京・渋谷)は個人の嗜好や体形、予算に合わせて洋服や靴を定期的に届ける女性向けサービス「DROBE」の本格提供を始めた。これまではベータ版として小規模なサービスで消費者の反応を探っていた。事業化のめどが立ったため、正式なサービス開始を決めた。

スタイリストが自社開発の人工知能(AI)である「スタイリングAI」を活用し、顧客のニーズにあった商品を効率的に選ぶ。
利用客は会員登録時に好きなファッションの傾向や体形、予算などについて約70問の質問に答え、顔写真や手持ちの洋服の写真を登録する。
登録された情報を基に、スタイリストがスタイリングAIを参考に商品を選んで顧客に配送する。顧客は自宅で試着し、気に入ったものを購入して不要な商品は返送する。
同社によれば、AIを使う前と比べるとスタイリングにかかる時間を3割以上減らせるという。
スタイリングAIは人間のスタイリストによる5万回以上の商品選定データを学習している。
さらに届けた商品に対する感想や購入履歴を分析することで、利用回数を重ねるほどにそれぞれの顧客のニーズに合った提案ができるようになる。
「商品数が多く、服を選ぶのが難しい」と考える消費者の悩みを解消することを目指す。
AIの応用はビジネスの幅広い範囲に広がっており、人間の様々な判断を助けている。
ファッション分野はこれまで活用が少なかったが、膨大なデータからAIが導き出した提案と人間のファッションセンスを組み合わせる手法で、スタイリングへの応用を可能にした。
一人ひとりの顧客に最適な商品やサービスを提案するビジネスは「D2C」と呼ばれ、急速に浸透している。
(山田彩未)