ベトナム、欧州27カ国からの入国禁止 新型コロナで
【ハノイ=大西智也】ベトナム政府は14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、欧州27カ国からの入国を禁止することを明らかにした。英国から到着した航空機内で集団感染が発生するなど、国内の感染者が再び増え始めたため。米国からの渡航者への入国規制も検討している。ベトナムは東南アジアで最も厳しい防疫措置を続けており、水際対策を一段と強化する。

現地メディアによると15日正午から実施し、4月15日まで継続する。域内の移動の自由を定めた「シェンゲン協定」を結ぶ欧州26カ国と英国から入国する外国人や、14日以内にそれらの地域を通過した人が対象となる。

ベトナム政府はフランスやドイツ、英国など欧州9カ国の国民に対するビザ(査証)免除措置を一時的に停止してきた。入国規制の対象国を広げた上で一部の例外を除き、欧州地域からの入国を大幅に制限する。
ベトナムでは2月14日以降、新たな患者は出ていなかったが、3月2日に英国からハノイに到着した航空機内で集団感染が発生し、国内でも感染が再び広がった。14日現在で感染者数は53人になった。
ベトナムでは中国からの飛行機の乗り入れを禁止しているほか、韓国にはビザ免除措置を一時的に停止し、全航空便が停止している。国内では大規模イベントが中止されているほか、ハノイや商業都市のホーチミン市などで学校の休校を2月から継続している。

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