正社員の採用予定59%、6年ぶり6割切る 民間調べ

2020/3/13 18:28
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帝国データバンクは2020年度の雇用動向に関する企業の意識調査を発表した。回答企業約1万社のうち、正社員の採用を予定する企業の割合は59.2%で前年から5ポイント低下した。6割を切るのは2014年度以来6年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大で景気の先行きへの不透明感が強まるなか、企業が採用について慎重姿勢に転じつつある。

帝国データは2月14~29日に全国2万3668社を対象にインターネット調査を実施。1万704社から回答を得た。21年4月入社見込みの新卒社員を含め、20年4月から21年3月の間に採用内定を出す予定があるかを聞いた。

正社員の採用予定がある割合を企業規模別にみると、大企業では82.9%となる一方、中小企業では53.6%にとどまった。前年からの低下幅は大企業が1.9ポイントだったのに対し、中小企業は5.5ポイントと差が開いた。帝国データは「経営体力の劣る中小企業が慎重になりつつある」と分析する。

また、非正規社員については採用予定が「ある」との回答は44.2%だった。前年比6.1ポイント減で、3年ぶりに5割を下回った。9割の飲食店が採用を予定するなど、一部の業種は依然として人手不足感が強いものの、製造業などで採用の意欲が弱まっている。

厚生労働省が2月下旬に発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.49で、製造業の生産低迷が響いて前月から大幅に低下した。帝国データには「新型コロナの影響で景気の見通しが立たないため、採用見込みも不透明」(東京都のソフト受託開発会社)などの声が寄せられている。売り手優位とされた労働市場の潮目が変わりつつある。

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