/

未踏のサウジで関西馬健闘 武豊ら遠征経験を生かす

日本調教馬未踏の地で関西馬が活躍した。1着賞金が1000万米ドル(約10億円)という世界最高賞金レース、サウジカップが2020年、サウジアラビアで新設された。2月29日に首都リヤドのキングアブドルアジズ競馬場で行われた同レースとその前座に5頭の関西馬が出走。日本調教馬として同国へ初めて遠征した。前座のうちサンバサウジダービーカップ(ダート1600メートル)でフルフラット(牡3、栗東・森秀行厩舎)が優勝するなど好結果を出した。

フルフラットは日本調教馬としてサウジで初勝利=ロイター

サウジアラビアは石油依存からの脱却を狙い、観光の強化など経済改革を進める。以前はビザ発給が厳しく制限されていたが、19年秋に観光ビザが解禁。観光客誘致の一環としてサウジCを新設した。高額賞金は魅力的で、世界的な注目を集めた。ダート競馬の本場、米国からはG1で3勝を挙げているマキシマムセキュリティ(牡4)などの強豪が参戦した。

日本調教馬は19年の最優秀ダートホース、クリソベリル(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)、日本国内のG1級で5勝のゴールドドリーム(牡7、栗東・平田修厩舎)が出走した。前座のレースにもフルフラットを含め3頭が遠征。芝2100メートルのモハメドユスフナギモーターズカップには19年春から世界各地を転戦するディアドラ(牝6、栗東・橋田満厩舎)が、ダート1200メートルのサウジアカップにはマテラスカイ(牡6、栗東・森秀行厩舎)が参戦した。

目玉のサウジCこそマキシマムセキュリティが優勝し、ゴールドドリームが6着、クリソベリルが7着に敗れたが、前座の3競走では関西馬は全て2着以内に入った。特に光ったのはフルフラットとマテラスカイの森厩舎の2頭だ。両馬とも武豊が騎乗。フルフラットは先行して最終コーナーで先頭に立ち、そのまま押し切って優勝した。マテラスカイも後続を引き離して逃げ、ゴール寸前まで先頭をキープ。首差で2着に敗れたが見せ場は十分だった。

武豊は「サウジアラビアに初めて来て勝ててよかった」と喜んだが、日本の関係者にとっては未知の土地で手探りの遠征だった。馬の調整以外にも飲酒ができないなど、イスラム教の厳しい戒律からくる文化の違いに不安を漏らす関係者もいた。

そんな状況でも結果を出せたのは、近年の日本馬の積極的な海外遠征で蓄積されたノウハウが生きたからだろう。1998年に日本調教馬初の海外G1制覇を達成(フランスのモーリス・ド・ギース賞をシーキングザパールで優勝)した武豊と森調教師というコンビの勝利にそれが表れている。

(関根慶太郎)

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン