NYダウ2352ドル安、過去最大の下げ幅 米入国制限警戒

2020/3/13 5:03 (2020/3/13 7:27更新)
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12日のニューヨーク証券取引所(NYSE)=ロイター

12日のニューヨーク証券取引所(NYSE)=ロイター

【ニューヨーク=後藤達也】欧米株が12日、歴史的な急落に見舞われた。米ダウ工業株30種平均の終値は、前日比2352ドル60セント安い2万1200ドル62セントと下落幅は過去最大となった。欧州株も軒並み10%以上下落した。トランプ米大統領が11日夜、新型コロナウイルスの拡大阻止のため、英国を除く欧州からの外国人の入国禁止を発表。経済活動が世界で収縮する懸念が強まった。

ダウ平均は下落率(9.99%)でみても、リーマン・ショック時の08年10月15日(7.87%)を上回り、1987年10月19日のブラックマンデー(22.61%)以来の大きさとなった。株価急落を受け、ニューヨーク証券取引所は9日に続き、15分間取引を停止した。2月12日に付けた史上最高値からの下落幅は8300ドル(28%)超に達した。

アップルやJPモルガン・チェースなどダウ平均を構成する30銘柄すべてが大幅安となった。エネルギーや消費、資本財関連株の値下がりが特に目立った。百貨店のメーシーズは一時20%を超える値下がりとなり、航空株も軒並み急落した。株安への警戒感を映すVIX指数は70を超え、08年11月以来の高水準を付けた。

ドイツやフランスの株価指数は12%強下落し、イタリアの指数は17%近く値下がりした。いずれも00年以降で最大の下落率となった。世界全体の株価の動きを示すMSCI全世界株指数の下落率は8%に達した。世界の株式時価総額は1日で約6兆ドル減った。シカゴ市場の日経平均先物は一時1万7000円を割り込んだ。

米国は13日深夜から30日間、欧州からの入国を禁止する。欧米では新型コロナの感染拡大も加速している。イベントの中止が相次ぎ、国民の不安も急激に高まっている。観光産業だけでなく、様々な経済活動が収縮しつつあり、市場では年内に米景気は後退に陥るとの見方も増えている。

米社債市場でも動揺が強まっている。景気悪化を警戒し、特に低格付け企業の社債が売られ、金利が急上昇している。原油価格の急落も相まって、エネルギー関連企業の社債利回りは20%を超える例も頻発。市場では将来の資金繰り悪化への懸念が増えている。

米連邦準備理事会(FRB)は12日、長期国債の購入など資金供給の拡充を公表した。発表を受け、株価は一時持ち直す場面もあったが、取引終了にかけて再び売りが優勢となった。FRBは17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。市場では政策金利を現状より1%低い「0.00~0.25%」へと引き下げるとの予想が優勢になっている。

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