フィリピンが首都を「隔離」、1カ月間出入り禁止に
(更新)

【マニラ=遠藤淳】フィリピンのドゥテルテ大統領は12日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて演説し、首都マニラと国内の他の都市との出入りを禁止すると表明した。期間は15日から4月14日まで。マニラには人口の1割超にあたる約1200万人が居住している。人の移動を制限し、感染拡大を防ぐ。
ドゥテルテ氏は「国民を新型コロナウイルスから守るため、マニラに隔離措置を導入する」と述べた。車や飛行機、船でマニラから他の都市に出たり、他の都市から入ったりするのを認めない。軍や警察を動員し、人の出入りを監視する方針だ。2つの市町村で2人以上の感染者が確認された州に対しても、同様の措置を導入する。
12日までに同国内で新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは52人で、大半はマニラに居住している。海外渡航歴がない人も含まれ、市中感染が広がっている可能性が高まっている。早期の移動制限を敷き、さらにまん延するのを抑える。
また、ドゥテルテ氏は中国に対する渡航制限を緩和し、新型コロナウイルスの感染源となった湖北省武漢市を除いて出稼ぎ労働者の渡航を認める方針を明らかにした。中国から感染拡大抑止に向けた支援の申し出があったとし、「もし事態が悪化すれば、支援を受けることになるだろう」と述べた。

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