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非鉄、全面安 銅3年4カ月ぶり安値 新型コロナで需要減

2020/3/13 11:30
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幅広い産業に使う非鉄の国際相場が軒並み下落した。代表品種の銅は3年4カ月ぶりの安値に落ち込んだ。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を背景に、非鉄需要が落ち込むとの観測から先物市場で売り圧力が高まったためだ。世界の非鉄需要の半分を占める中国で生産活動が回復しつつあるが、非鉄相場が持ち直すには時間がかかりそうだ。

世界景気の減速懸念が銅相場を下押しした

世界景気の減速懸念が銅相場を下押しした

指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物価格は銅が12日、1トン5440ドルと前日から89ドル(2%)安で取引を終えた。1月中旬につけた高値からは862ドル(14%)安く、2016年11月中旬以来の安値水準に沈んだ。

自動車や半導体製造装置などに使うアルミニウムは同1656ドルで約3年5カ月ぶりの安値、ニッケルは同1万1830ドルで約9カ月ぶりの安値だ。亜鉛も約3年10カ月ぶりの安値に沈んだ。

株や原油相場が急落し、市場の不安心理が強まったことが非鉄の全面安につながっている。

新型コロナへの懸念でダウ工業株30種平均など主要株価は9日以降、大きく水準を落とした。産油国の協調減産が破綻し、サウジアラビアが増産の方針を決めたことで原油相場も暴落。株式・金融市場でリスクオフの姿勢が強まった。

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、新型コロナについて「パンデミック(世界的大流行)とみなせる」と表現した。トランプ米大統領は同日、新型コロナの感染拡大への対応策を発表。対応策には英国を除く欧州からの入国禁止措置が含まれた。企業活動や観光など実体経済への広範な影響が予想される。

各国は景気下支えの政策を相次いで打ち出しているが、非鉄相場を押し上げられるか不透明だ。米連邦準備理事会(FRB)が緊急の利下げに動いたほか、各国の中央銀行なども金融緩和策を進める。「銅の実需増加につながるとは考えにくい」(住友商事グローバルリサーチの本間隆行経済部長)との見方が多い。

欧米に先行して新型コロナの感染が広がった中国では企業活動が再開した。ただ、工場の稼働率は低く、銅やアルミなどを使う自動車関連の工場の稼働率は3割程度にとどまるとの見方がある。中国の需要回復には時間がかかりそうだ。

もっとも、銅とダウの月初から12日までの値動きを比較すると、ダウは21%安だったのに対し銅は5%安にとどまった。「中国需要への懸念をこれまでに織り込んでいたことで銅の下げの勢いが弱まった可能性がある」(丸紅非鉄金属原料部の古川貴浩・非鉄地金課長)との指摘がある。

今後の値動きについて、楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは「軟調な株の値動きに追随するが、極端に急落するとは考えにくい」と話す。

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