特別法廷「違憲」確定へ、元患者側控訴せず 熊本

2020/3/11 18:47 (2020/3/11 19:38更新)
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ハンセン病患者とされた男性が殺人罪に問われ、隔離先の療養所などに設置された特別法廷で死刑判決を受けた「菊池事件」の審理を違憲とした熊本地裁判決について、国への損害賠償請求を退けられた原告の元患者らが11日、熊本市内で記者会見し、控訴しないと明らかにした。請求棄却の主文に対し国は控訴できないため、12日午前0時で違憲判断が確定する。

 「菊池事件」の審理を違憲とした熊本地裁判決について記者会見し、控訴しないと明らかにした原告の志村康さん(11日午後、熊本市)=共同

2月26日の地裁判決は、特別法廷の審理が人格権を保障した憲法13条や、法の下の平等を定めた14条違反だったと認定。裁判公開の原則に反した疑いもあると指摘した。賠償請求は棄却した。

原告の志村康さん(87)らは「判決は画期的で極めて重大な意義がある。今回の判断を後退させることは絶対に避けなければならない」と控訴を見送る理由を説明。一方で「無罪を訴え続けた男性の無念を思うと、控訴すべきとも考えた。無罪獲得は諦めない」と述べた。

事件は、療養所への入所を勧告された男性が、1952年に熊本県内の村の元職員を殺害した罪に問われた。国立療養所菊池恵楓園(熊本県合志市)や隣接する菊池医療刑務支所の特別法廷で審理され、53年に死刑判決を受け、57年確定。62年に執行された。

元患者らは検察に再審請求するよう求めたが、最高検が2017年に拒否。検察が再審請求しないのは違法だとして、元患者6人が国に賠償を求め提訴していた。〔共同〕

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